高市早苗氏、橋下徹氏の「自民党離党」提案に毅然反論「やんない」と理由を明言

自民党の高市早苗衆院議員が12日、自身のX(旧Twitter)に投稿し、元大阪府知事の橋下徹氏によるテレビ番組での発言に反応した。橋下氏の提案に対し、高市氏は明確に自民党を離党する意図がないことを表明し、その理由を詳細に説明している。

橋下氏の「自民党分裂」提案とその背景

橋下徹氏は8月10日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」において、自民党が保守派とリベラル派で「ごちゃごちゃになっている」現状を指摘し、「自民党が割れるというのは僕は大賛成」と発言した。その中で、高市早苗氏を念頭に「高市さんが本当に覚悟をもって出られるか」と問いかけ、「高市さん、いろんなところで、中国に対してとかマッチョなこと言うけれども、ここで本当に高市さんがそれだけの勇気と覚悟があるんだったら、自民党から同じような思想の人を全部引き連れて、それこそ参政党なのか日本保守なのか、そっちのほうとグループ組めばいいんだけど、高市さんはやんない」と述べ、自民党からの離党を促すような見解を示していた。

高市氏の断固たる反論と自民党への揺るぎないコミットメント

橋下氏のこの発言に対し、高市氏は自身のXで「橋下徹氏が以前から私に対して批判的である事は承知していますが、何故、私が自民党を出ていかなくてはならないのでしょうか?」と疑問を呈した。さらに、橋下氏が指摘した「やんない」という点について、高市氏は「ここではっきりと申し上げますが、勿論、『やんない』です!」と断言。その理由として、「いわゆるバリバリの『親中派』以外は自民党を出ていけ…と言われているに等しい話ですから」と、党内から特定の思想を持つ者を排除しようとする動きへの強い反発を示した。

高市早苗氏、橋下徹氏の「自民党離党」提案に毅然反論「やんない」と理由を明言

高市氏は、これまでの約29年間、自民党の支部長として地元での党員拡大活動や地域組織作りに尽力してきた実績を強調した。特に、ここ数年間は新規党員の入党紹介数がトップクラスであること、そして広報本部長や政調会長といった要職を歴任し、党の政策形成と情報発信に深く関わってきたことを挙げた。これは、自民党への長年の貢献と、党内での信頼と実力を示すものと言える。

多様性を強みとする自民党の価値と未来への決意

高市氏は、橋下氏が提唱する「今の自民党が保守とリベラルでごちゃごちゃになっているから割れるべきだ」という意見に対し、明確に異を唱えた。「私は思いません」と述べ、自民党の多様な意見を包含する特性を高く評価した。高市氏によると、「国民の皆様の幅広いお声に耳を傾けつつ、具体的な政策を構築できる豊かな専門知識を持つ国会議員の層の厚さ」こそが、自民党の誇るべき特長であるという。これは、様々な専門分野を持つ議員たちが、国民の多様なニーズに応える政策を立案できるという、自民党の強みを強調するものである。

さらに、高市氏は自民党の「立党宣言」にも触れ、党の原点を見つめ直す重要性を訴えた。昨年の衆院選や今年7月の参院選の結果についても、「国民の皆様の厳しい審判を、真摯に受け止めています」と述べ、選挙結果を真摯に受け止める姿勢を示した。

最後に、高市氏は「自民党の原点を見つめ直しつつ、国民の皆様の命と暮らしを守り、力強く経済成長を続ける日本と強靭な国土を次世代に贈るべく、自民党の中でしっかりと働いてまいります」と締めくくった。この発言は、自民党内部から日本の未来のために貢献し続けるという、高市氏の揺るぎない決意と責任感を明確に示している。彼女の言葉は、党の分裂ではなく、多様性を内包しつつ一丸となって国民のために働くことの重要性を訴えるものであった。

参考資料