菊地弁護士が指摘「田久保伊東市長のSNS、プライバシー侵害の可能性」

静岡県伊東市の田久保真紀市長(55)を巡る学歴詐称疑惑の渦中、市長のSNS発信が新たな問題を引き起こしている。12日放送のTBS系「ゴゴスマ~GOGO!smile~」に生出演した菊地幸夫弁護士は、この情報公開のあり方について法的な見地から疑問を呈した。市長のSNS投稿は、その内容と公開意図の不明瞭さから、大きな混乱を招いている。

学歴詐称疑惑が浮上する静岡県伊東市の田久保真紀市長。SNSでの情報発信が新たな問題を生む学歴詐称疑惑が浮上する静岡県伊東市の田久保真紀市長。SNSでの情報発信が新たな問題を生む

これまで田久保市長は、疑惑解消のために求められていた卒業証書の提出や、百条委員会への出頭を拒否し続けてきた。しかし、あす13日に開催される同委員会への出席要請に対し、自身のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)では「今回は出頭を前提に前向きに検討しております」と前向きな姿勢を示していた。

その一方で、田久保市長は11日、自身のX(旧Twitter)アカウントで突然の宣言を行った。「Facebookでのご意見を受けて 今まで沈黙を通して参りましたが、私の意見は入れずに、事実関係のみに限定するように注意を払いながらこれから順次情報を公開していくことに致しました。公開は、事実として確定したもののみ行います」と述べ、その直後にLINEのスクリーンショットとみられる画像を公開した。この画像には「明日、文春砲を撃たれるみたいです」「信頼回復は無理です!」「二人で話をした事を実現するのは無理なんです」「私は敵ではないです」「田久保市長、私と会話してください。マスコミには言いません」といった、呼びかけと受け取れるメッセージが含まれていた。このメッセージの内容だけでなく、市長が画像を公開した具体的な意図も不明瞭であり、SNS上では大きな混乱と憶測が広がった。

この一連のSNS発信について、菊地弁護士は「それ、メール出した方に承諾取っているんですかね?メール出した方はそれ(公開)を承諾しますかね?」と、公開許可の有無に焦点を当てた。無許可でメッセージを公開した場合、「プライバシー侵害というね」と、新たな法的問題に発展する可能性を指摘。さらに、CBCの石塚元章特別解説委員も「私はメディアには言いませんとか書いてあるのを、ここで出した、メディアに載っちゃっていますからね。いろんな意味でそれを出しちゃまずい、市長がね」と述べ、情報発信の不適切性について同意の意を示した。

田久保伊東市長のSNSを通じた情報発信は、学歴詐称疑惑という根幹の問題に加え、個人情報保護やプライバシー侵害といった新たな論点を生み出している。専門家からの指摘は、公人としての情報公開の透明性と責任の重要性を改めて浮き彫りにしている。今後の百条委員会での対応と共に、市長のSNS戦略がどのような影響を及ぼすか、引き続き注目が集まる。

参照:https://news.yahoo.co.jp/articles/c80a9b2eecae560e4e6b27ae1a4b1654b4b182af