アイドルの魅力は、卓越したスキルや目を引くビジュアルだけでなく、その個性豊かなキャラクターにも大きく左右されます。人気グループtimeleszのメンバーである寺西拓人は、2025年8月15日に放送された新トークバラエティ番組『トーク⭐︎ハンサム』(日本テレビ系)で初のメインMCを務め、彼の持つ多様な魅力が改めて注目を集めました。彼の進化するパブリックイメージと、ファンを惹きつけてやまない素顔に迫ります。
実力派俳優から国民的アイドルへ:急成長の背景
寺西拓人は、timeleszへの加入以前からSTARTO ENTERTAINMENTの俳優部として、舞台やミュージカルを中心に活動してきました。その中で培われた歌唱力やダンススキルは折り紙付きであり、業界内外で「実力派」として高く評価されています。『timelesz project -AUDITION-』(Netflix)に登場した時点では約5万人だった彼のInstagramアカウントのフォロワー数は、その後爆発的に増加し、現在では140万人を超えるまでに急成長を遂げています。この急激なフォロワー数の伸びは、彼の知名度と人気が飛躍的に拡大している証であり、今や彼が様々なメディアから引っ張りだこの存在であることを示しています。
「国民の元カレ」だけじゃない!バラエティで見せる意外な素顔
すっかりお馴染みとなった「国民の元カレ」という呼び名は、寺西が持つ独特の空気感を的確に表現しています。それは、初対面の人に対してもまるで昔からの知り合いであるかのような安心感を与え、落ち着きや包容力を感じさせる距離感によるものです。しかし、timeleszへの加入以降、バラエティ番組への出演が増えるにつれて、彼の純粋で少し天然な一面など、これまであまり見せてこなかった意外な魅力が次々と明らかになってきました。
例えば、グループの冠番組である『タイムレスマン』(フジテレビ系)でのエピソードはその典型です。レシピの一部が隠された状態で、メンバーが内容を予想しながら料理を完成させる「穴埋めクッキング」企画では、ハンバーグソースの隠し味に砂糖を入れるべき場面で、彼は「正解かどうかは別として」と前置きしながらマヨネーズを投入。結果、ソースはみるみるうちに分離し、つぶつぶが残る状態に。これには寺西自身も「もうちょっといい感じになると思ったのに……」と動揺を隠せず、見守っていた他のメンバーからは「いちばんやらかしている」「臨機応変な対応(をしている)感を出してごまかすの、やめてください」と一斉にツッコミが入りました。分離したマヨネーズは「マヨカス」とテロップで表現されるほどでした。さらに、餃子作りの回では、「(前回)『親に怒られる~』とか言ってたけど、怒られた」と素直に明かし、まるで子供のような無邪気さを見せて視聴者を和ませました。
サウナでのトーク企画では、寺西は約1時間もの遅刻をして登場し、謝罪から番組がスタートするというコミカルな展開に。彼は「遅刻は自分の責任じゃない」と、通行止めに巻き込まれたことや、踏切がなかなか開かなかったことなど、必死に弁明する姿を見せ、メンバーから再び一斉にツッコミを浴びました。また、お笑いコンビ・シソンヌの長谷川忍による反省会では、「別のメンバーと重なって画面に映っていない」という、まさかの失敗をVTRで指摘され、「金環日食」と例えられながら容赦ないダメ出しを受ける羽目になりました。
トーク番組に出演し、ハンサムな表情を見せるtimelesz寺西拓人
寺西の魅力は、こうした「完璧ではない」部分だけではありません。新生timeleszとして初のテレビ出演となった『ニノさん』(日本テレビ系)では、自身が大好きなハリー・ポッターの呪文を唱えながらワンシーンを完璧に再現しようと試みるも、肝心なところで噛んでしまい、共演者全員から盛大なツッコミを受ける場面もありました。その一方で、雑誌『ダ・ヴィンチ』(KADOKAWA)では、ワーナー・ブラザースのスタジオツアー東京に登場し、彼のハリー・ポッター愛が仕事につながった瞬間に喜びを表現しています。この撮影のオフショットを自身のInstagramに「好きが仕事になった瞬間」という言葉を添えて投稿しており、彼の純粋な喜びと無邪気さが、多くの人々を惹きつけてやまない理由の一つとなっています。
舞台活動で培われた実力を持ち、バラエティ番組でも活躍するtimelesz寺西拓人の姿
飾らない人柄が魅力:ラジオでの率直な一面
ラジオ番組『timeleszのQrzone』(文化放送)でも、寺西の飾らない人柄がにじみ出るやり取りが話題となりました。2025年5月12日の放送で、「国民の元カレ」という自身の呼び名について聞かれると、彼は「ちょっと慣れてきた部分もある、正直」「『やめてくださいよ』『恐れ多いですよ』というフェーズから、ちょっとずつ『あざっす』みたいな」と、肩の力が抜けたコメントを披露。これに対し、佐藤勝利と橋本将生からは「(慣れるの)早くない!?」「『あざっす』も変だけど」とツッコまれつつも、自身に付けられたキャッチフレーズを巧みに活かし、その場を和ませる場面が多く見られました。
初のメインバラエティ「トーク⭐︎ハンサム」での活躍
寺西がメインMCを務めた『トーク⭐︎ハンサム』は、女性ゲストを「ハンサムなトーク力」で深く掘り下げるトークバラエティ番組です。秘密の悩みや本音に、寺西と「ハンサムな人気芸人」たちが耳を傾けるという趣旨で、さや香・新山やロングコートダディ・兎など、トーク力に定評のある芸人たちが番組をともに盛り上げました。視聴者は、彼らのコミカルな掛け合いを通じて、普段グループ活動ではあまり見せない寺西のリアクションや天然な発言が引き出されるのではないかと、大きな期待を寄せていました。
番組では、ゲストの松村沙友理が「他の女性を褒める恋人は嫌」という話題で、「アニメキャラクターを可愛いというのはありえない」「(犬や猫を褒めるのは)私に似てるならいい」など、具体的な「嫌だと思う例」を次々と挙げました。これに対し、寺西は「実際のところ松村さんのような女性はどうなのか」と聞かれると、「マジでイヤです」「めちゃくちゃめんどくさい」と一蹴し、その率直すぎる発言でスタジオを沸かせました。さらに、松村が「バラードを歌っている時の切ない顔」が好きだということで開催された「バラード切な顔選手権」では、寺西はスキマスイッチの「奏(かなで)」をセレクト。さすがの歌唱力を披露し、観覧していた女性が思わず涙してしまう一幕もありました。この番組は、寺西の親しみやすいキャラクターと、アイドルとしてのプロフェッショナルなレベルの高さという、彼の二つの側面を同時に感じさせる内容となっていました。
才能と個性で輝く寺西拓人の未来
寺西拓人が持つ親しみやすさと、それとはギャップのある多面的なキャラクターは、アイドルファンだけでなく、多くの人々を虜にしています。確かな実力と落ち着き、包容力。そして、時折見せる少年のような無邪気さが、彼の唯一無二の魅力を形成しています。フジテレビ系で2025年7月27日に放送された『突然ですが占ってもいいですか?』では、占い師の星ひとみからも「(本当の寺西は)中身が中1。めっちゃピュア。自分を素直に表現したほうがいい」とアドバイスを受けていました。舞台で培われた確かな実力と、自然体で愛されるキャラクターという二つの強力な武器を持つ寺西拓人は、今後、俳優、アイドル、そしてバラエティタレントとして、さまざまなフィールドでますます輝きを増していくことでしょう。