全但バス(兵庫県養父市)の観光バスが今月5日、福井県敦賀市の北陸自動車道上り車線を走行中、杉津パーキングエリア(PA)付近で約90メートル逆走していたことが12日、同社への取材で分かった。乗客らにけがはなかった。
同社によると5日午後3時10分ごろ、50歳代の男性運転手が停車予定だった杉津PAを誤って通過し、PAからの出口合流付近で停車。路肩沿いにバックでPAの駐車エリア出口付近まで約90メートル逆走した。積載のドライブレコーダーには、バスの横を2台の車が通過する様子が写っていた。
バスは兵庫県豊岡市から富山県への1泊2日の温泉ツアーからの帰りで、同PAで客の弁当を積み込む予定だった。運転手は「PA手前の追い越し車線を走っており、PAへの進入が間に合わなかった」と説明しているという。
翌6日に運転手から申告を受けて判明。同社は国土交通省神戸運輸監理部兵庫陸運部などに報告した。同社は平成29年11月と30年6月にも高速道路で逆走事案を起こしている。桐山徹郎社長は「乗客の皆さんには危険な思いをさせ、大変申し訳なくおわびを申し上げます。改めて乗務員の指導・教育の内容を見直し、再発防止に努めます」とコメントした。