ドナルド・トランプ米大統領は１９日、ウクライナとロシア間の和平が実現した場合でも、その合意履行を支援するために米軍を派遣することはないとの見解を表明しました。この発言は、米国の対外政策におけるトランプ氏の一貫したスタンスを改めて示すものです。
ウクライナへの米軍不派遣を強調
トランプ氏は米FOXニュースとの電話インタビューで、ウクライナ国境に米軍を駐留させる可能性について問われると、「私が保証する。大統領だ」と明確に否定しました。これに対し、ホワイトハウス当局者も同日、トランプ氏が「断固として」ウクライナへの米軍派遣を考えていないことを確認しています。しかし、この当局者は、米国がウクライナの安全を保証する方法は他にも複数存在するとの考えを示しており、米軍派遣以外の選択肢が検討されていることを示唆しました。
トランプ大統領の政策説明に耳を傾ける米兵たち。ウクライナ和平における米軍の役割が議論される中での一幕。
欧州の懸念と安全保障協議の行方
ウクライナの安全保障への関与については、米国、欧州、ウクライナの間で現在も協議が続けられています。特に欧州の首脳らは、和平成立後にロシアがウクライナ領土を再度侵攻するのを防ぐため、トランプ氏がどのように安全保障に関与するのかに強い関心を寄せています。トランプ氏は１９日、ロシアによるウクライナ侵攻に関しては欧州が「第一の防衛線」であるべきとの認識を示しつつも、米国がウクライナの安全保障に関与することは明言しています。これは、直接的な軍事介入を避けつつも、何らかの形で支援を行う可能性を示唆しています。
過去の公約と対外紛争への姿勢
トランプ氏のこの方針は、昨年の大統領選で掲げた「外国の紛争に米軍を派遣しない」という公約と一致しています。彼の政権下では、一部の閣僚がウクライナでの戦争への米国の関与を大幅に縮小するよう提唱していた経緯もあり、今回の発言は彼の外交政策における基本路線を再確認するものです。米軍の直接的な関与を避ける姿勢は、今後のウクライナ和平プロセスと、国際社会における米国の安全保障の役割に大きな影響を与えると考えられます。
まとめ
トランプ米大統領のウクライナ和平合意における米軍不派遣の表明は、彼の「アメリカ第一主義」に基づいた外交政策の継続を示唆しています。欧州諸国が安全保障のあり方に懸念を抱く中、米国が軍事介入以外のどのような形でウクライナの安全を保証するのか、そして協議がどのように進展するのかが今後の国際情勢の焦点となるでしょう。
出典
https://news.yahoo.co.jp/articles/d6b6a36bffc89af8702bf48fbc1979fbca94eb59
