アフガニスタン東部で福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表の医師中村哲さん(73)が殺害された事件で、同じく犠牲となったアフガン人のボディーガードが事件数日前、父親に対して「事業をやめろと脅迫を受けている」と語っていたことが12日、父親への取材で分かった。
内務省は、襲撃犯の動機について「中村さんが手掛ける用水路をめぐる水利権」が関係しているとの見方を示している。警察は、事件に関与した疑いがあるとして銃器を持った男らを拘束しており、脅迫との関連も慎重に調べる。
このボディーガードはジュマグルさん(33)で、4日の事件発生時、中村さんに同行していた。首都カブールで取材に応じた父グルナビさん(57)によると、ジュマグルさんは事件数日前に休日でカブールの自宅に戻り、「事業をめぐって脅迫を受けている。中村さんも知っている」と語った。(共同)