2025年8月20日(水)の日本国内株式市場は、前日の米国市場の動きに影響を受け、日経平均株価が大幅に続落しました。特に、これまで市場を牽引してきた半導体関連銘柄に利益確定の売りが目立ち、投資家の「利益確定ムード」が相場全体を押し下げる形となりました。本記事では、この日の日経平均株価の具体的な動向に加え、主要銘柄や業種別の騰落、東証プライム市場の個別株ランキングを詳しく解説します。
8月20日の日経平均株価動向
8月20日の東京株式市場では、日経平均株価は小幅安で寄り付いた後、急速に下落幅を拡大しました。一時は800円を超える下落を記録するなど、終日軟調な展開が続きました。前日の米国株式市場で半導体大手エヌビディアを含むハイテク株が軒並み下落したことが、国内市場にも波及。この影響を受け、これまで日経平均の上昇を支えてきた半導体関連銘柄を中心に、広範な銘柄で利益確定の売りが優勢となりました。結果、日経平均株価は前日比657.74円安の42,888.55円で取引を終え、続落となりました。日経平均構成銘柄の騰落を見ると、値上がりが89銘柄、値下がりが135銘柄、変わらずが1銘柄という内訳でした。
日経平均株価が657円安の42,888円で取引を終え、市場の利益確定ムードを示すグラフ
主要銘柄と業種別動向
この日の日経平均株価の押し下げに大きく寄与したのは、ソフトバンクグループ(9984)、アドバンテスト(6857)、東京エレクトロン(8035)、コナミ(9766)、フジクラ(5803)といった主要銘柄でした。これらの銘柄が日経平均の下げを主導する形となりました。一方、京セラ(6971)、KDDI(9433)、ダイキン工業(6367)、本田技研工業(7267)、オリエンタルランド(4661)などが株価指数を下支えする動きを見せました。
東証プライム市場全体の売買動向を見ると、売買高は19億1,200万株、売買代金は4兆8,849.09億円となり、前日と比較して減少しました。業種別の騰落では、水産・農林業、食料品、陸運業、鉱業、倉庫・運輸関連業などが上昇セクターとなった一方で、非鉄金属、その他製品、情報・通信、機械、電気機器などが下落セクターとなり、市場の選別的な動きが顕著でした。
東証プライム市場の個別株騰落状況
東証プライム市場における個別銘柄の上昇率ランキングでは、アステリア(3853)が+150円(+16.76%)の1,045円で1位、ジャパンディスプレイ(6740)が+1円(+5.88%)の18円で2位、GMOフィナンシャルゲート(4051)が+320円(+5.45%)の6,190円で3位となりました。
対照的に、下落率ランキングではセレス(3696)が-206円(-8.50%)の2,217円で1位、ソシオネクスト(6526)が-220.5円(-7.31%)の2,794.5円で2位、そしてソフトバンクグループ(9984)が-1,145円(-7.14%)の14,890円で3位となり、特に半導体関連やグロース株の調整が目立ちました。この日の年初来高値を更新した銘柄は218に上った一方、年初来安値を更新した銘柄は2にとどまりました。
まとめ
2025年8月20日の国内株式市場は、米国市場のハイテク株安を背景に、日経平均株価が大幅に続落し、利益確定の動きが市場全体を覆いました。特に半導体関連銘柄の調整が顕著であり、日経平均の押し下げ要因となりました。一方で、一部のディフェンシブ系業種や個別銘柄は堅調な動きを見せるなど、市場はテーマ性や業績に応じた選別色を強めています。今後の市場は、引き続き海外市場の動向や企業決算、そして投資家の利益確定の動きが主要な焦点となるでしょう。
参考文献
- THE GOLD ONLINE編集部 (2025年8月20日). 「日経平均は続落、657.74円安の「42,888.55円」で取引終了…相場が「利益確定ムード」となった要因【8月20日の国内株式市場概況】」. Yahoo!ニュース. https://news.yahoo.co.jp/articles/22736b8e729fe75abdf37aa7449d75f7e0b65be1