JR西日本、10月14日にダイヤ修正発表 「快速 うれしート」サービス拡大、ロングシート車両にも導入

JR西日本は8月22日、10月14日に近畿エリアでダイヤ修正を実施すると発表しました。今回の修正では、有料座席サービス「快速 うれしート」の設定線区と時間帯が大幅に拡大されるほか、注目すべき点として、ロングシート車両への同サービス導入が盛り込まれています。

「快速 うれしート」は、快速列車の最後部に有料エリアを設けて着席を保証するサービスで、これまでに大和路線、JR京都・神戸線、奈良線などで提供されてきました。今回のダイヤ修正により、学研都市線・JR東西線、阪和線にも新たに導入されます。また、琵琶湖線・JR京都・神戸線・山陽本線、嵯峨野線、JR宝塚線では、対象となる列車がさらに拡大されます。

今回のサービス拡大における最大の注目点は、これまでクロスシート装備車両(221系、223系、225系)のみで提供されていた「快速 うれしート」が、学研都市線~JR東西線~JR宝塚線を直通するロングシート車両(207系・321系)にも導入されることです。対象となるロングシート車両では、列車の最後部にあるドア間の座席、計12席が有料座席エリアとして設定されます。

207系または321系ロングシート車両に設定される「快速 うれしート」有料エリアのイメージ207系または321系ロングシート車両に設定される「快速 うれしート」有料エリアのイメージ

学研都市線~JR東西線~JR宝塚線での「快速 うれしート」提供列車は、平日の朝ラッシュ時間帯に奈良・木津から宝塚・新三田方面へ2本、夕ラッシュ時間帯に新三田・宝塚から木津方面へ5本が設定されます。

その他のダイヤ修正点としては、大阪・関西万博の開催終了に伴い、臨時快速「エキスポライナー」を含む万博関連の増発列車の運転が終了となることが挙げられます。今回のダイヤ修正は、近畿エリアの通勤・通学における利便性向上と、今後の輸送需要の変化に対応するものです。

JR西日本による10月14日のダイヤ修正は、「快速 うれしート」サービスの広範な拡大、特にロングシート車両への導入という新たな試みを通じて、より多様な乗客のニーズに応えることを目指しています。同時に、大阪・関西万博関連の臨時列車終了により、通常の輸送体制へと移行する重要な変更点を含んでいます。