日本美声チューニング学会が選ぶ「本当に歌が上手い」女性アーティスト:吉田美和の歌唱力分析

英国の作家ウッドロー・ワイアットは「男性は目で恋をし、女性は耳で恋をする」という格言を残しました。この言葉の真偽はともかく、「良い声」が人の魅力を高めることは確かな事実です。特に音楽の世界では、「歌うま」と呼ばれるアーティストの歌声には、単なる技術や経験を超越した“天性の魅力”が宿っています。日本美声チューニング学会では、声の専門家である三浦人美会長が、その卓越した「歌唱力」を持つ女性アーティストを厳選。今回は、その記念すべき第1回として、時代を超えて愛されるDREAMS COME TRUEの吉田美和さんの歌声に迫ります。

美しい声の力:人の魅力を高める歌声の神秘美しい声の力:人の魅力を高める歌声の神秘

吉田美和(DREAMS COME TRUE)が持つ圧倒的な歌唱力

日本美声チューニング学会の三浦人美会長が最初に挙げたのは、DREAMS COME TRUE(ドリカム)のボーカリスト、吉田美和さんです。三浦会長は、吉田さんの声について「伸びやかで、クセがなく、聴く人の心にすっと入ってくるお手本のような声質」と高く評価しています。その伸びやかさと屈託のない歌声は、DREAMS COME TRUEの音楽性そのものと深く結びついており、グループの揺るぎない個性を形成していると言えるでしょう。

三浦会長はさらに、吉田さんの歌唱力の背景には「しっかりとしたボイストレーニングの積み重ね」があると指摘します。その結果、年齢を重ねても声の衰えを感じさせず、ファンク、ソウル、R&Bといった多岐にわたる音楽ジャンルに柔軟に対応できる稀有な歌い手であると分析。特に、吉田さんの真価が最大限に発揮されるのは、その豊かな声量が情感豊かに響き渡る「バラード曲」であると強調しました。

DREAMS COME TRUEの吉田美和、伸びやかな歌声で観客を魅了DREAMS COME TRUEの吉田美和、伸びやかな歌声で観客を魅了

DREAMS COME TRUEといえば、その圧倒的なライブパフォーマンスも魅力の一つです。三浦会長は、吉田さんの声がライブ向きであることに同意しつつも、「ライブの経験を重ねる中で“出来上がってきた”印象が強い」と語ります。ドリカムの全盛期である1990年代は、まさにライブ全盛期でもありました。当時の膨大なライブ経験が、デビュー当時と変わらぬ共感性の高い歌詞を、今日においても説得力のある歌声で届けられる吉田さんの基盤となっていることは間違いないでしょう。

日本美声チューニング協会三浦人美会長 プロフィール

発声解剖学に基づき、声を出しやすい身体を整える独自のメソッド「美声チューニング®」を提唱。20代にはバンドのボーカルとして芸能事務所に所属し、年間300本ものライブをこなす中で、発声・姿勢・呼吸など身体からのアプローチを通じて声を変える手法を実践。バンド活動終了後は講師として活動を開始し、企業代表者から芸能事務所所属アーティストまで、延べ3,000人以上を指導する実績を持つ。その深い専門知識と豊富な経験は、まさに「声のプロフェッショナル」の証です。

まとめ

DREAMS COME TRUEの吉田美和さんが持つ「伸びやかでクセのない、説得力ある美声」は、確かなボイストレーニングと長年のライブ経験によって培われたものです。日本美声チューニング学会の三浦人美会長の専門的な視点から、その歌唱力の真髄が深く掘り下げられました。私たちの心に響く歌声は、アーティストの努力と情熱、そして“天性の魅力”が融合して生まれる奇跡と言えるでしょう。このシリーズでは、今後も「本当に歌が上手い」女性アーティストたちの秘められた歌唱力の秘密に迫っていきます。