【AFP=時事】イスラエル警察は22日、同国のガリ・バハラブミアラ検事総長を殺害する宗教的許可を高位ラビに求めたとされる男(36)を訴追したと発表した。
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現地メディアによると、男は20日、バハラブミアラ氏の殺害を許可する命令を出すよう求める手紙を影響力のあるラビ、イツハク・ヨセフ師に届けた。
だが、ヨセフ師は直ちに警察に通報したため、男はエルサレムの自宅で逮捕された。男は勾留されている。
ババハラブミアラ氏は、2022年末にベンヤミン・ネタニヤフ首相率いる右派政権が発足して以来、同政権と対立し、その決定の一部の合法性を争ってきた。
特に、長らく兵役免除の対象となってきたユダヤ教超正統派コミュニティーの兵役年齢に達した男性の徴兵を支持していることから、極右勢力やユダヤ教超正統派の団体から頻繁に批判されている。
男はヨセフ師に対し、他社に差し迫った危険をもたらすとみなされる人物を超法規的に殺害することを認めるユダヤ教の伝統的な法的概念「ディン・ロデフ」を要求したとみられる。
この概念はイスラエル法には存在しないが、過去には過激派によって行使されていた。
イツハク・ラビン元首相は、1995年にパレスチナとのオスロ合意をめぐって暗殺される前、一部の宗教関係者が出した「ディン・ロデフ」の対象となっていた。【翻訳編集】 AFPBB News