23日午後、東京・渋谷の大型商業施設「渋谷ヒカリエ」で催涙スプレーのようなものがまかれ、その結果、男女18人が体調不良を訴えました。このうち7人が病院に搬送される事態となり、警視庁はスプレーを噴射した男を現行犯逮捕し、現在、詳しい状況について捜査を進めています。この突発的な事件は、施設内に一時的な混乱と緊張をもたらしました。
発生の経緯と詳細
事件は23日午後1時半ごろ、渋谷ヒカリエの7階にある飲食店フロアで発生しました。目撃者から「催涙スプレーがまかれた」との通報が警視庁に入り、事態が発覚しました。警視庁の調べによると、容疑者の男が男性と休憩スペースの椅子を巡ってトラブルになったことがきっかけとされています。口論の末、男は自身のバッグから催涙スプレーのようなものを取り出し、40代の男性に向けて噴射したとみられています。
被害状況と対応
この催涙スプレーの噴射により、のどの痛みや目の刺激などを訴える男女18人の被害者が確認されました。その中で、症状の強かった7人が病院へと搬送されましたが、全員意識はあり、幸いにも命に別状はないとのことです。搬送された被害者の中には、赤ちゃんを抱いた女性がストレッチャーに乗せられ、緊急搬送される痛ましい光景も見られました。現場では、被害者が汚染された衣類を着替えたり、東京消防庁による除染作業が行われたりするなど、迅速な対応が取られました。
渋谷ヒカリエの催涙スプレー事件で体調不良を訴え、赤ちゃんを抱いてストレッチャーで緊急搬送される女性
容疑者の特定と逮捕
スプレーを噴射した男は事件直後に現場を立ち去ろうとしましたが、警視庁は通報からおよそ30分後、施設内にいた男を特定し、現行犯逮捕しました。逮捕されたのは、傷害の疑いが持たれている自称・会社員の松島和之容疑者(46)です。取り調べに対し、松島容疑者は「頭に来てしまって催涙スプレーを相手に向けて噴射をしました」と容疑を認めており、動機は個人的なトラブルであったことが明らかになっています。
まとめ
渋谷ヒカリエで発生した催涙スプレー事件は、多くの買い物客や施設利用者に不安を与えましたが、迅速な警察の対応により容疑者は現行犯逮捕されました。負傷者は搬送されたものの、命に別状がないことが確認されています。警視庁は現在、事件当時の詳しい状況や、容疑者が催涙スプレーを所持していた経緯について、さらに捜査を進めています。
参考資料
- TBS NEWS DIG Powered by JNN. (2024年4月23日). 渋谷ヒカリエで催涙スプレーまかれる 男女18人体調不良 7人搬送 スプレーまいた男を現行犯逮捕.
- Yahoo!ニュース. (2024年4月23日). 渋谷ヒカリエで催涙スプレーまかれる 男女18人体調不良 7人搬送 スプレーまいた男を現行犯逮捕 (TBSテレビ).