参政党の政調会長補佐を務める豊田真由子氏を巡り、党内で波紋が広がっています。週刊誌報道によれば、同党の梅村みずほ参院議員との間で国会議事堂内の仕事スペースを巡るトラブルが発生したとされ、豊田氏が「激高した」と伝えられました。この騒動は、かつての「このハゲーーっ!」暴言問題で衆議院議員の道を断たれた豊田氏の“復権”の行方にも注目を集めています。
「文春オンライン」が報じた執務スペース問題
2024年11月25日に配信された「文春オンライン」は、参政党の梅村みずほ参院議員が豊田氏に国会議事堂内の地下スペースの使用を勧めた際、豊田氏が「激高した」と報じました。この報道は、かつて秘書への暴言・暴行疑惑で自民党を離党し、無所属での落選を経て政界から一時遠ざかっていた豊田氏の、穏やかなイメージとは異なる一面を伝えるものとなりました。
豊田氏は2012年に自民党公認で衆院議員に初当選しましたが、2017年の暴言騒動で離党を余儀なくされました。その後、テレビのコメンテーターとして活動していましたが、昨年9月、参政党の神谷宗幣代表に能力と経験を買われ、政調会長補佐兼ボードメンバーとして再び政治の舞台に引き上げられました。
参政党の政調会長補佐を務める豊田真由子氏
“激高”の背景にプライドの問題か
今回の報道で再び浮上した豊田氏の「激高」の背景には、彼女が政治家としての道を再構築しようとする中で抱く複雑な心情があったのではないかと指摘されています。暴言騒動で失脚した過去を持つ豊田氏にとって、参政党という新たな舞台での活動は、神谷代表の期待に応え、自身の能力を証明する機会でした。この過程で積み上げた実績とプライドが、執務スペースの「地下」という扱いによって傷つけられた可能性も考えられます。
参政党の見解と梅村氏の辞任
一連の報道に対し、参政党は11月25日、公式サイトを通じて公式見解を発表しました。党は、週刊誌からの取材問い合わせに対する回答として、「豊田ボードが激昂して指摘の発言をした事実は確認できません」と述べ、「地下発言」を真っ向から否定。また、執務スペースについても豊田氏が要望したものではないと反論しました。
さらに翌26日には、梅村氏がボードメンバーと参院国対委員長の職を辞任することが発表されました。党関係者によると、梅村氏が「直接コメントしてはいけない」という党のガイドラインに反して週刊誌などの取材に応じたことが、今回の辞任の主な理由だとされています。神谷代表は、これを懲戒処分ではなく、梅村氏自身も了承した上での辞任であると説明しています。
豊田氏が実際に「激高」したのかどうかについては、依然として曖昧な点が残る印象です。しかし、この騒動は、豊田氏の政治家としての“復権”の物語が今後どのように展開していくのか、再び大きな注目を集めています。彼女が参政党でどのような役割を果たし、自身の経験と専門性をどのように活かしていくのか、その動向から目が離せません。




