【AFP=時事】国連(UN)は22日、パレスチナ自治区ガザ地区での飢饉(ききん)を公式に宣言し、1年10か月以上続く戦争でイスラエルが援助を「組織的に妨害」したと非難した。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、この調査結果を即座に否定している。
イスラム組織ハマスは国連に対し、「戦争を止め、包囲を解く」こと、無制限での食料品や医薬品、水、燃料の入手を求めた。
「総合的食料安全保障レベル分類(IPC)」の報告書は、ガザ地区の50万人が飢饉の影響を受けていると述べた。また、飢饉が9月末までにデイルアルバラとハンユニス県に拡大し、ガザ地区の約3分の2を覆うと予測している。
国連各機関と援助団体は、イスラエルがハマスとの2年近くにわたる戦争の中で援助を厳しく制限し、時には完全に遮断したことで、この数か月間は迫りくる飢饉について警告を発していた。
ネタニヤフ首相は、国防相がさらに激しい攻撃を予告する中、国連の報告書を「完全なうそ」と拒否。声明でガザに許可されてきた援助の数値を引用した上で、「イスラエルには飢餓政策はない」と述べた。【翻訳編集】 AFPBB News