悠仁さま成年式迫る:40年ぶり男性皇族の儀式と秋篠宮さまの足跡を辿る

秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さまの公務が注目を集める中、国民の視線は、来る9月6日に執り行われる弟宮、悠仁さまの成年式にも集まっています。皇位継承順位第2位である悠仁さまの成年は、将来の皇室を担う上で極めて重要な意味を持ち、実に40年ぶりとなる男性皇族の成年式に、多くの国民が期待を寄せています。本稿では、佳子さまの近況から悠仁さまの成年式の詳細、そして過去の秋篠宮さまの成年式の荘厳な様子を振り返り、皇室の伝統と未来に迫ります。

佳子さま、若き力を激励:全日本高等学校馬術競技大会に臨席

7月25日、秋篠宮ご夫妻の次女である佳子さまは、静岡県御殿場市で開催された『全日本高等学校馬術競技大会』の開会式にご臨席されました。選手たちの堂々たる入場行進に惜しみない拍手を送られた佳子さまは、「馬と心を通い合わせ、一体となって、積み重ねてきた努力の成果を存分に発揮できるよう応援しています」と、温かい激励の言葉を述べられました。

全日本高等学校馬術競技大会の開会式に臨席され、選手たちに笑顔で手を振られる佳子さま全日本高等学校馬術競技大会の開会式に臨席され、選手たちに笑顔で手を振られる佳子さま

この後、佳子さまは同じ市内にある「高嶺の森のこども園」を視察され、園児たちの輪に加わり「バルーンダンス」を楽しまれました。無邪気な園児たちとの交流に「参加させてもらってありがとう」と笑顔で語りかけられるなど、公務に真摯に取り組むお姿は多くの人々に感銘を与えています。

悠仁さま、待望の成年式と皇位継承における重責

佳子さまの弟宮で、現在筑波大学に在学されている悠仁さまは、来る9月6日に成年式を迎えられます。昨年9月6日に18歳の誕生日を迎え成年皇族の仲間入りを果たされていたものの、大学受験を控えていたことから、成年式は延期されていました。今年19歳の誕生日当日に行われる成年式は、天皇陛下のおじにあたる秋篠宮さま以来、実に40年ぶりとなる男性皇族の成年式であり、その重責とともに国民の大きな注目を集めています。

宮内庁は7月29日、悠仁さまの成年式に関わる一連の儀式や行事の詳細を発表しました。成年式当日の9月6日には、大勲位菊花大綬章の授与も閣議決定されており、悠仁さまの皇位継承順位第2位というお立場からも、この儀式が持つ歴史的意義の大きさがうかがえます。午前中には、東京・元赤坂の秋篠宮邸にて、天皇陛下から贈られる成年用の冠を、陛下の使者から受け取る「冠を賜うの儀」が執り行われる予定です。

40年前の荘厳な儀式:秋篠宮さまの成年式を紐解く

約40年前に執り行われた、秋篠宮さま(当時は礼宮文仁親王殿下)の成年式は、日本の皇室が守り続けてきた伝統の重みを現代に伝える荘厳な儀式でした。男性皇族の成年式は奈良時代に始まり、明治時代に現在の様式が定められたと伝えられています。当時の様子を振り返ることで、悠仁さまの成年式への理解をさらに深めることができます。

1985年11月30日、20歳の誕生日を迎えられた秋篠宮さまの成年式は、皇居で平安絵巻さながらの厳かさで挙行されました。式典当日の朝8時過ぎ、当時学習院大学の学生でいらっしゃった秋篠宮さまは、住まわれていた東宮御所から学習院大学へと向かわれました。その際、ご両親である上皇ご夫妻(当時は皇太子ご夫妻)と、兄君であられる天皇陛下(当時は浩宮徳仁親王殿下)に見送られるお姿は、読売新聞夕刊にも大きく掲載され、国民の記憶に残っています。

大学から戻られた秋篠宮さまは、午前11時半から東宮御所にて「冠を賜うの儀」に臨まれました。その後、車で皇居へと向かわれ、午後1時から皇居・宮殿の「春秋の間」にて、成年式の中心となる「加冠の儀」が執り行われました。秋篠宮さまは、裾の長さが6メートルを超える未成年者用の装束「闕腋袍(けってきのほう)」に、「空頂黒幘(くうちょうこくさく)」と呼ばれる未成年用の黒絹の額当て、そして笏(しゃく)をお持ちになった姿で臨まれました。

儀式では、主催者である上皇ご夫妻に続き、昭和天皇がご臨席され、厳粛な雰囲気の中で幕を開けました。加冠の座に着かれた秋篠宮さまの頭から侍従次長が黒絹の額当てを外し、成年用の燕尾纓(えんびえい)が付いた冠をかぶせました。背後からは侍従が冠に掛緒(かけお)をかけ顎で結び、緒の両端を和ばさみで「パチン、パチン」と切り落とす音が、静寂に包まれた空間に鋭く響き渡ったと伝えられています。昭和天皇をはじめとする皇族方や、当時の首相である中曽根康弘氏らが見守る中、儀式は約20分間で滞りなく終了しました。

午後2時過ぎには、成年用の装束「縫腋袍(ほうえきのほう)」に「垂纓(すいえい)」の冠姿に改められた秋篠宮さまが、2頭立ての儀装馬車に乗って約1キロ離れた宮中三殿へ向かわれ、成年皇族として初めて参拝されました。そして午後3時半からは、皇居の正殿「松の間」にて「朝見の儀(ちょうけんのぎ)」が執り行われました。燕尾服姿の秋篠宮さまは、昭和天皇に向かい「成年皇族としての務めを自覚し、勉学にいそしみ、ご恩にお報い申し上げたく存じます」と決意を述べられました。これに対し昭和天皇は「ますます身を鍛え心を磨き、皇族の本分を尽くすことを希望します」と激励のお言葉をかけられました。その後、昭和天皇から秋篠宮さまへ、大勲位菊花大綬章が授与され、成年式の一連の儀式は終了しました。

結論

悠仁さまの成年式は、単なる通過儀礼に留まらず、皇室の歴史と伝統が現代に受け継がれる象徴的な出来事です。40年ぶりとなる男性皇族の成年式は、国民が皇室の未来に寄せる期待を具現化するものとなるでしょう。秋篠宮さまの成年式がそうであったように、悠仁さまもまた、この厳粛な儀式を通じて皇族としての自覚を深め、その後の公務へと邁進されることと期待されます。日本国民にとって、皇室の伝統と進化を見守る貴重な機会となることでしょう。

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