2025年の外交関係樹立130周年を目前に控え、佳子内親王殿下は10月23日、大阪・関西万博に出展しているブラジル貿易投資振興庁(ApexBrasil)主催のブラジル館をご訪問されました。殿下のご訪問は、両国の文化交流と持続可能性への共通の関心を示すものとなり、日伯間の絆を一層深める機会となりました。
ブラジル館での多様な展示と交流
佳子内親王殿下は、まず第1棟で、ブラジルの多様な生態系と生命の輝きを表現した約90体のインフレータブル彫刻を鑑賞されました。これらの彫刻は、動物、植物、そして人間を象徴しており、自然と人間の共生という館のテーマを視覚的に訴えかけるものでした。
続いて、第2棟「パランゴロモスの間」へお進みになった殿下は、来館者に配布されるポンチョ型の布状の作品「パランゴロモス」を自ら受け取られました。この贈り物に対し、佳子さまは深い感謝の意を示され、ブラジル文化への敬意を表されました。
ブラジル館からは、特別な記念品として、再利用木材を用いた美しい寄木細工の箱が殿下に贈呈されました。この芸術作品は、30年以上にわたり廃材を新たな価値あるものへと昇華させてきたブラジルの著名なアーティスト、マケソン・ペレイラ・ダ・シルヴァ氏によるものです。環境への配慮と芸術性の融合は、万博の精神を体現するものでした。
佳子内親王殿下が大阪・関西万博のブラジル館でApexBrasilのアナ・ヘペーザ氏から説明を受ける様子
日本・ブラジル外交関係130周年の絆と持続可能性への関心
今回の訪問において、ApexBrasilのビジネス・ディレクター、アナ・ヘペーザ氏は「佳子内親王殿下をお迎えでき、大変光栄です。日本とブラジルは2025年に外交関係樹立130周年を迎えますが、この深い絆はこれからも永遠に続くと確信しています」と述べ、両国の歴史的な友情と未来への展望を強調しました。
訪問後の会見でヘペーザ氏は、佳子殿下がブラジル館のテーマである「持続可能性を受け入れ、人生を謳歌する」にちなんだ展示に強い関心を示されたことを明かしました。特に、自然と人間の共生を表現した展示については、多くの質問を熱心に投げかけられたとのことです。ブラジルを紹介するビデオも、当初の予定をはるかに上回る6分間もの時間をかけて視聴されたというエピソードは、殿下の深い理解と探求心を示すものでした。
また、佳子殿下は今年6月にブラジルをご訪問されたご経験についても言及され、その際の記憶や感想が今回のブラジル館訪問に一層の深みを与えました。
今回の佳子内親王殿下によるブラジル館のご訪問は、単なる視察に留まらず、日本とブラジルの長年にわたる友好的な関係と、持続可能な未来への共通のビジョンを国際社会に示す重要な機会となりました。大阪・関西万博を通じて、両国の文化交流と協力関係がさらに促進されることが期待されます。
					




