25年以上にわたり多くの受験生やその保護者に支持されてきた大学案内『大学図鑑!』が、今年も最新版『大学図鑑!2026』として登場しました。5000人を超える現役学生やOB・OGのリアルな声に基づき制作された本書は、大学選びにおける貴重な情報源となっています。本記事では、この『大学図鑑!2026』の発刊を記念し、中央大学の注目学部である法学部と総合政策学部の最新情報と魅力を抜粋・再編集してご紹介します。中央大学を検討している方にとって、有益な情報となるでしょう。(本記事は2025年1月時点に執筆された『大学図鑑!2026』の内容を基にしています)
中央大学の進化:都心回帰とグローバルキャンパス化
中央大学は現在、大きな変革期を迎えています。長らく多摩キャンパスを拠点としてきた法学部が、45年ぶりに都心への回帰を果たします。この移転に伴い、各キャンパスの特色がより明確化され、教育研究体制が一段と強化されます。
中央大学多摩キャンパスの風景。都心回帰とグローバル化を進めるキャンパスの様子。
法学部都心回帰の背景とキャンパスの再編
法学部の都心回帰は、法曹界へのアクセス向上や企業との連携強化など、教育・研究の新たな可能性を広げるものです。これまでの伝統と実績を都心でさらに発展させることが期待されています。
多摩・後楽園キャンパスの新たな役割
法学部の都心移転後、多摩キャンパスは施設・設備を一層充実させ、グローバル・キャンパスとしての独自性を強化する方針です。一方、後楽園キャンパスでは文理融合の教育研究を展開し、多様な学問分野の交流を促進します。これにより、中央大学全体の教育環境が刷新され、学生にとってより魅力的な学びの場が提供されることになります。
看板学部「法学部」の全貌
「法科の中央」という異名を持つ中央大学法学部は、その伝統と実績で知られる看板学部です。法曹界に多くの人材を輩出し続けており、その教育内容と学生生活は常に注目を集めています。
3つの学科と多様な専門コース
中央大学法学部には、法律、政治、国際企業関係法の3つの学科が設置されています。法律学科には、法曹、公共法務、企業の3コースがあり、学生は自身の将来の目標に合わせて専門性を深めることができます。特に2020年度からは、法曹コース内に一貫教育プログラムが開設され、大学院との連携により学部を3年で卒業し、法科大学院への進学を目指すことが可能です。このプログラム修了者は「5年一貫型選抜」に合格すれば、法科大学院既修者コースへの進学も視野に入ります。政治学科には公共政策、地域創造、国際政治、メディア政治の4コースがあり、2年次から選択します。現役法学部生からは「国際企業関係法は3年まで英語があるので大変。政治学科は比較的楽で、法律学科はその中間くらい」といった声も聞かれます。
「法科の中央」を支える教育体制
新司法試験における法科大学院別の合格者数では常に上位を維持しており、その教育の質の高さは揺るぎません。250以上もの豊富なゼミテーマが用意されており、学科を問わず所属できるため、学生は興味のある分野を深く探究できます。少人数教育を通じて、専門知識と思考力を磨くことができる環境です。
学生の声:学びとプライド
法学部の学生たちは「看板学部である」という強いプライドを持っており、非常に勉強熱心な姿勢が見られます。一方で、出席を重視せずテストで評価される講義も多いため、司法試験を目指さない学生にとっては、比較的自由に4年間を過ごすことも可能だという意見もあります。しかし、その自由度が高い分、自己管理能力が求められる環境とも言えるでしょう。
特色ある「総合政策学部」の魅力と課題
総合政策学部は、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)の流れを汲む、アメリカの大学のようなリベラルアーツ的な教育を目指して新設された学部です。多様な視点から政策を学び、社会問題の解決に貢献する人材の育成を目指しています。
多様な視点と語学教育
この学部は男子学生が多めの政策科学科と、女子学生が多い国際政策文化学科に分かれています。英語以外の外国語が必修となっており、アラビア語、ペルシア語、ヒンディー・ウルドゥー語など、比較的珍しい9種類の言語を履修できる点が大きな特色です。授業全体の約1割が外国語で行われるため、国際的な感覚と高い語学力が自然と身につきます。また、3年間で大学院に進学できる早期卒業制度も設けられており、意欲ある学生にはより高度な学びに進む道が開かれています。
学生間の結束と学外交流
総合政策学部棟は多摩キャンパスの奥に位置しており、他学部との交流は比較的少ない傾向にあります。そのため、学部内の結束は非常に固く、「学部内で異常なほど仲が良い、謎だらけ」(法学部生)と他学部から見られることも。しかし、当の学生たちは「孤立しすぎ」「なぜか一線を引かれてしまう」と感じるなど、外部からの見られ方に戸惑いを感じている面もあるようです。
国際志向と留学制度の活用
積極的に行動し、個性豊かな学生が集まっている総合政策学部では、勉強熱心な雰囲気が特徴です。海外への関心が強く、国際インターンシップや認定留学制度を積極的に活用し、世界各地で経験を積む学生が多数います。「認定留学制度を使って留学を経験した。自分が希望する留学先に行けて、単位も取得できた」と学生からの評価も高く、国際的なキャリアを目指す学生にとって魅力的な環境が整っています。
中央大学の法学部と総合政策学部は、それぞれが独自の特色を持ち、学生に多様な学びの機会を提供しています。法学部の都心回帰や各キャンパスの機能強化は、中央大学が未来に向けて進化し続ける姿勢を示しています。大学選びは人生の重要な選択です。ぜひ『大学図鑑!2026』のような信頼できる情報源を活用し、各学部の魅力や最新情報を深く理解することで、あなたにとって最適な選択を見つけてください。
参考文献:
- 『大学図鑑!2026』 (2025年1月時点の情報に基づく)
- Yahoo!ニュース: https://news.yahoo.co.jp/articles/d9e7a9650d5d22b77cc38d14559eeee63045f72a