女子高生の3割が「とび職はカッコいい」と感じる?令和の若者視点に迫る調査結果

みなさんは「とび職」と聞いて、どのような印象を抱くでしょうか。高所での危険な作業、力強い肉体労働、そして時折耳にする「ヤンキー」という固定観念。しかし、現代の女子高生たちは、この伝統的な職業に対して意外な、そして多様なイメージを持っていることが明らかになりました。

株式会社ワカモノリサーチが運営する10代・現役高校生向けのマーケティング情報サイト『放課後NEWS』が実施した最新の調査によると、現役女子高生の約3人に1人が「とび職の人をカッコいいと感じたことがある」と回答。この結果は、私たちが抱く一般的な「とび職」のイメージとは異なる、令和の若者ならではの価値観を浮き彫りにしています。

3人に1人の女子高生が「カッコいい」と感じる理由

全国の現役女子高生284名を対象に2025年6月から7月にかけてインターネットで行われたこの調査で、「建築関係で働く“鳶職(とび職)”の人を一度でも“カッコいいな”と感じたことはありますか」と質問したところ、30.3%が「カッコいいと感じたことがある」と回答しました。

彼女たちが「カッコいい」と感じる理由には、主に二つの側面が見られます。一つは、仕事への真剣な姿勢や過酷な環境での奮闘です。「汗を流しながら一生懸命仕事している姿がかっこいい」「暑い中一生懸命働いてる姿は尊敬でしかない」といったコメントが多数寄せられ、努力や献身といった内面的な要素に魅力を感じていることが伺えます。さらに、「生死に関わる仕事なのにそれでも頑張ってやっているから」「命を落とすかもしれないのにすごいなと思ったから」など、命がけの仕事に対する畏敬の念も「カッコよさ」に繋がっています。

もう一つは、視覚的な魅力、いわゆるビジュアル面です。「イケメンが多いイメージだから」「男らしいから」「腕まくりがかっこいい」「光る汗に萌える」「重いものを持っているときの表情がヤバい」といった意見が寄せられており、「男らしくて体が仕上がっている」男性タイプに惹かれる女子高生が多いことも明らかになりました。

専門家の見解:肉体美と進化心理学

これらの女子高生のコメントについて、7000組以上の接客経験と1500人以上のコンサル経験を持つ設計事務所「株式会社Amigo」のCEO・小池純氏は、「近い年齢にも関わらず社会人として働いており、お金を稼いでいる事への憧れがカッコいいに繋がるのでは」と分析しています。

高所で作業を行う鳶職人。女子高生が抱く「とび職」へのイメージを視覚的に表現したイメージ画像。高所で作業を行う鳶職人。女子高生が抱く「とび職」へのイメージを視覚的に表現したイメージ画像。

また、小池氏はとび職の魅力として、「高所での作業や足場の設置などで鍛えられた肉体美も魅力的」と指摘。さらに、「危険な仕事をしている男性に対して女性は大昔に狩りをしていた男性への進化心理学の知見があるともされています」と考察し、原始的な本能が現代の魅力認識にも影響を与えている可能性を示唆しています。

「カッコいい」と感じない理由と「ヤンキー」イメージの変遷

一方で、全体の69.7%の女子高生は「カッコいいと感じたことがない」と回答しています。その理由として最も多く挙がったのは、「ヤンキーのイメージしかない」「ヤンキーだしチャラいからムリ」「令和の雰囲気じゃない」といった、昔ながらの「ヤンキー」という固定観念でした。

加えて、「作業着がダサい」「トラックで昼寝している姿が苦手」など、ビジュアル面での抵抗感や、仕事中の特定の行動に対するネガティブな意見も多く見られました。

しかし、こうした「ヤンキー」イメージについて、前出の小池純氏は「確かにイメージはヤンキーですが、現状としてはヤンキー気質の人は減っている印象」と説明しています。

さらに小池氏は、「理系の人が働いていることは少ないですが、専門学校などで学んだ真面目な人がとび職についていることも多くなりました。更には真面目な外国人も働くことが多くなったことにより、オラオラしているだけでは、それらの人に負けてしまうので昔ほどヤンキー気質は少なくなった」と分析。とび職を取り巻く人材の多様化が進み、職場の雰囲気や働く人々の気質にも変化が生じている現状を解説しました。

まとめ

今回の女子高生への調査は、伝統的な職業である「とび職」に対する若者たちの多様な視点と、時代と共に変化する職業イメージの一端を明らかにしました。約3割の女子高生が、とび職の「仕事へのひたむきさ」や「肉体的な魅力」に「カッコよさ」を見出す一方で、依然として根強い「ヤンキー」という固定観念を持つ声も存在します。

しかし、専門家の指摘する通り、とび職の世界では「ヤンキー」気質の減少や、真面目な人材、外国人労働者の増加といった変化が進行中です。この調査結果は、とび職に限らず、様々な職業に対する社会の認識や評価が、世代や時代によってどのように移り変わっていくのかを考える上で貴重な示唆を与えてくれるでしょう。

参考資料

  • 放課後NEWS: 『令和の現役女子高生の3割「とび職の人はカッコいい」と感じていることが判明』
  • まいどなニュース: 『現役女子高生が持つ「とび職」のイメージは?』 (https://maidonanews.jp/article/15969503)