神戸女性刺殺事件:橋下徹氏が提言するストーカー・性犯罪再犯防止策とGPS導入の必要性

神戸市中央区で発生した女性刺殺事件を受け、弁護士の橋下徹氏がテレビ番組「ドっとコネクト」に生出演し、ストーカーや性犯罪の刑罰、そして再犯防止策について深く言及しました。本事件の容疑者が過去にストーカー規制法違反で執行猶予判決を受けていたことが明らかになり、日本の刑罰制度、特に再犯への対応が改めて社会的な注目を集めています。橋下氏は、厳罰化だけでは解決しない犯罪の根深さを指摘しつつ、具体的な対策としてGPS装着義務化の必要性を強く訴えました。

神戸女性刺殺事件の概要と容疑者の前歴

今回の事件は、神戸市中央区のマンションで住人の片山恵さん(24)が刺殺された痛ましいものです。逮捕された谷本将志容疑者(35)は、「好みのタイプの女性だと思い、後をつけた」と供述しており、事件3日前には別の20代女性の後を追ってオートロックをすり抜ける様子も確認されています。さらに、谷本容疑者には2020年と2022年にもストーカー規制法違反の前歴がありました。2020年には罰金の略式命令を受け、2022年には「思考のゆがみは顕著で、再犯が強く危ぐされる」と裁判所から指摘されながらも、被害女性が重傷に至らなかったことを理由に懲役2年6カ月、執行猶予5年の判決を受けていました。今回の凶行は、この執行猶予期間中に発生したものであり、現行制度の限界を浮き彫りにしています。

テレビ番組で神戸の女性刺殺事件についてコメントする弁護士の橋下徹氏テレビ番組で神戸の女性刺殺事件についてコメントする弁護士の橋下徹氏

橋下氏とリンゴ氏が語る日本の刑法と再犯の問題点

橋下氏は、凶悪犯罪者に対して「厳罰の効き目はない。やる人間はやる」と断言し、厳罰化のみでは再犯を阻止できないという見解を示しました。また、「日本の刑法、近代国家の刑法では危険性だけで処罰をしないのが大原則」と述べ、再犯の可能性が高いとされながらも、保護観察の対象となる執行猶予者が全体の6%にとどまっている現状や、保護司の絶対的な不足(無償での活動、殺害された保護司の存在など)といった制度上の課題も提起しました。

一方、タレントのリンゴ氏は、2022年の判決に対し「重傷でないにしても、首を絞められた女性の心の傷はすごい。一生続く」と被害者の精神的苦痛の深刻さを指摘。再犯率の高い性犯罪やストーカー犯罪においては「執行猶予をなくすことにならないのか」と、より厳格な対応を求める苦言を呈しました。

再犯防止策としてのGPS装着義務化の提言

橋下氏は、これらの問題に対する具体的な解決策として「GPSは付けるべきだ」との持論を展開しました。日本では人権上の配慮から導入が進んでいないものの、性犯罪やストーカー犯罪に関しては、少なくとも執行猶予期間中だけでもGPS装着を義務化すべきだと主張。「僕はやっぱりGPSはもう踏み出さないといけないと思うんですけどね」と、社会が新たな一歩を踏み出す必要性を訴えました。リンゴ氏も「この事件をきっかけに何かをしないと、亡くなった方が痛ましすぎる」と述べ、この悲劇を無駄にしないための行動を求めました。

実際に、性犯罪の常習者や前歴者にGPS装着を義務化し、行動監視を行っている国もあります。韓国では、この制度により再犯率が8分の1に減少したという報告があります。しかし、日本では、人権への配慮などから現状では導入されていません。

結論

神戸の女性刺殺事件は、単なる一つの凶悪犯罪にとどまらず、日本のストーカー規制法、性犯罪に対する刑罰、そして再犯防止策のあり方に深い問いを投げかけています。橋下徹氏の提言するGPS装着義務化は、人権と公共の安全というデリケートなバランスを考慮しつつも、悲劇を繰り返さないための有効な手段として真剣に検討されるべきでしょう。この事件を契機に、社会全体で再犯防止に向けた議論を深め、より実効性のある法制度や支援体制の構築が急務であると言えます。

参考文献