中島裕翔、Hey! Say! JUMP脱退直前の「本音」が呼んだファン動揺の波紋

人気アイドルグループHey! Say! JUMPのメンバーであった中島裕翔(32)が、8月28日付でグループを卒業したことが発表され、ファンに大きな衝撃を与えています。事実上の脱退という異例の展開に加え、中島が2ヶ月前に明かしていた“本音”が改めて注目され、ファンコミュニティ内で深い悲しみと動揺が広がっています。彼の俳優業への強い思いが、この決断の背景にあるようです。

異例の「即日脱退」と俳優業への決意

中島の脱退発表は、その効力発生日と同じ8月28日に行われるという、極めて異例の「即日脱退」となりました。これにより、彼がグループとして出演を予定していた8月31日の音楽フェス「a-nation2025」への参加は取りやめとなる事態に。公式サイト上で中島は「自分の足で立って俳優を主軸に活動したいと決断いたしました」と、今後のキャリアにおける明確な方向性を示しています。この言葉は、彼が長年抱いてきた俳優としての道を追求する強い意志を物語っています。

主演舞台『みんな鳥になって』での葛藤

中島が俳優業への思いを強くするきっかけの一つとなったのが、今年6月末から8月中旬にかけて上演された主演舞台『みんな鳥になって』での経験です。レバノン出身の作家ワジディ・ムワワドによるこの作品は、次期新国立劇場芸術監督に就任する上村聡史氏が演出を手掛け、人種差別や戦争といった普遍的で重厚なテーマを扱っていました。中島自身も「今の自分にはできないのではないかと思ってしまったくらい課題の多い作品」とコメントしており、そのスケールの大きさとメッセージ性に深く向き合っていたことが伺えます。

Hey! Say! JUMPからの卒業を発表し、俳優業への転身を決断した中島裕翔Hey! Say! JUMPからの卒業を発表し、俳優業への転身を決断した中島裕翔

「アイドル中島裕翔」への“本音”とファンの反応

舞台開幕直後の6月30日、中島は有料会員向けのブログで、作品の持つ意義深さと重厚さについて語りました。その中で彼は「物語に集中してほしい」「舞台が推しに会える時間というものになりかねない」といった自身の“本音”を吐露しています。芸能関係者によると、実際にこの舞台の会場では、うちわやぬいぐるみといったファングッズを持参して観劇するファンも見受けられ、ファンの間でも「作品の性質上、そのような観劇姿勢は適切ではない」という指摘が出ていたといいます。アイドルとしての顔と、俳優として作品に真摯に向き合う姿との間で、彼が葛藤していた可能性が示唆されます。

中島の言葉は、アイドルとしての「推し活」の一環としての観劇に対し、ある種の苦言を呈したとも受け取られ、X(旧Twitter)上では、ファンからの様々な声が上がっています。多くのファンは「そんなにアイドルが嫌だったのかな」「JUMPの裕翔担として見られるのが嫌だったのか」といった悲痛な思いを綴る一方で、「演技のお仕事をしている裕翔くんを、アイドル中島裕翔としてではなく、俳優中島裕翔として見ていたファンもいる」と、自身の応援の姿勢を訴える声も寄せられており、複雑な心境が浮き彫りとなっています。

結論

中島裕翔のHey! Say! JUMP脱退は、彼が俳優としての道を本格的に歩むための大きな決断であり、その背景には、作品性と向き合う中で芽生えた「アイドル」としての見られ方への葛藤がありました。今回の発表と過去の“本音”は、アイドルとファンの関係性、特にアーティストが表現者として新たな領域に挑戦する際の難しさを示唆しています。今後の彼の俳優としての活躍に期待が寄せられる一方で、長年のファンが抱く寂しさや複雑な感情に、どのように向き合っていくのかが注目されます。

参考資料