プロ野球ファンに人気の「パーソル パ・リーグTV」(通称“パテレ”)を運営するパシフィックリーグマーケティング株式会社(以下、PLM)は、これまで多岐にわたるコラボレーション企画を展開してきました。近年特に注目を集めたのは、日本相撲協会とパ・リーグ6球団が共同で開催したイベントです。この画期的な取り組みの立案者である森亜紀子氏(コミュニケーション・PR推進部長)に、その戦略と狙いを詳しく伺いました。PLMのこれらの活動は、プロ野球の新たなファン層を開拓し、日本のスポーツ界全体を盛り上げることを目的としています。
プロ野球パ・リーグと大相撲のコラボレーションロゴ。新規ファン獲得を目指すPLMの取り組みを象徴する。
PLMが掲げる「新しいファン創出」のミッション
PLMは、これまでもアニメや漫画、ゲームなどの知的財産(IP)との積極的なコラボイベントを推進してきました。最近では、人気テレビアニメ「忘却バッテリー」やスマートフォン向けアプリゲーム「ドラゴンクエストウォーク」との共同企画が記憶に新しいところです。森氏によると、これらの企画には「プロ野球の新しいファンを増やすこと」というPLMの重要なミッションが込められています。
森氏は、「今まで野球にあまり接点がなかった方々に興味を持ってもらうことが、コラボイベント実施の大きな意義です」と語ります。テレビ放送が主流だった時代とは異なり、現代ではユーザー自身が好きなコンテンツを検索して視聴する傾向が強くなっています。そのため、何らかのきっかけを創出しない限り、新しいファンとの接点を作ることは困難であり、コラボレーションはその有効な手段となっています。
全国展開と球団ごとの特色を活かしたコラボの強み
PLMのコラボレーション企画が成功する要因の一つに、パ・リーグの持つ地理的な広がりと各球団の独自性が挙げられます。森氏は、コラボレーション相手の企業から「パ・リーグは北海道から九州までフランチャイズが全国に広がっているため、全国規模での企画展開が可能である点が魅力的」という声をよく聞くと明かしました。
さらに、「地域性に加えて、各球団の特色を活かした施策が実現できるため、リーグ全体との連携がしやすい」という意見も多く寄せられるとのこと。このようなリーグ全体の柔軟性と多様性が、幅広いパートナーとの協業を可能にし、プロ野球のファン層拡大に寄与しています。
国技・大相撲との連携:スポーツ界全体の活性化へ
今回の日本相撲協会とのコラボレーションには、さらに深遠な狙いがありました。森氏が語ったのは、「国技である大相撲と国民的スポーツであるプロ野球がタッグを組むことで、スポーツ界全体を盛り上げたい」という強い思いです。
大相撲は日本人なら誰もが知る存在であり、その知名度と伝統は絶大です。この国民的コンテンツと連携することで、球場全体に一体感を醸成し、より多くの人々にスポーツの魅力を伝えることができるとPLMは考えています。異なる競技が手を取り合うことで、それぞれのファン層を超えた交流が生まれ、日本のスポーツ文化全体に新たな活気をもたらすことが期待されています。
結び
パシフィックリーグマーケティング株式会社の多岐にわたるコラボレーション戦略、特に日本相撲協会との異色な取り組みは、単なるプロモーション活動に留まりません。それは「プロ野球の新規ファン獲得」という明確なミッションと、「スポーツ界全体の活性化」というより大きなビジョンに基づいています。PLMは、現代のメディア環境とユーザーの行動様式を深く理解し、革新的なアプローチで日本のスポーツシーンに新たな価値を創造し続けています。
参照元:
- Yahoo!ニュース: 「パ・リーグはなぜ大相撲とコラボしたのか?」 (https://news.yahoo.co.jp/articles/19702878cb8f0be7b9a7ede61491085a905c8bf8)