わずか9歳で「世界で最も美しい少女」と称され、一躍世界中の注目を集めたクリスティーナ・ピメノヴァ。数々の有名ファッションブランドのモデルとして活躍した彼女も、現在19歳となり、その人生は新たな展開を迎えています。幼い頃からスポットライトを浴びる一方で、彼女のSNS写真の投稿を巡っては母親に対して激しい批判が寄せられた過去もあります。本記事では、過去の論争を振り返りつつ、クリスティーナが現在どのような道を歩んでいるのか、その素顔に迫ります。
「世界一美しい少女」と呼ばれた9歳の日々
ロシア出身のクリスティーナ・ピメノヴァは、その印象的な青い瞳と長いブロンドの髪で、幼い頃から人々の目を惹きつけました。元モデルのグリケリヤ・ピメノヴァを母に持つ彼女は、9歳という若さで「世界で最も美しい少女」と称され、ドルチェ&ガッバーナ、ジョルジオ アルマーニ、バーバリーといった世界的なファッションブランドの顔を務めました。ファッション業界だけでなく、その愛らしい姿は世界中で大きな話題となり、幼いながらも類まれな美貌と存在感を発揮していました。現在19歳になった彼女は今もモデルとして活動を続ける傍ら、自身のインスタグラムのプロフィールには「美しさは内側にある」というメッセージを綴り、内面の美しさを大切にする姿勢を示しています。
9歳当時のクリスティーナ・ピメノヴァ。青い瞳とブロンドの髪が印象的な幼いモデルとして注目を集めました。
演劇の道へ:モデルから俳優への転身
『Daily Mail』の報道によると、クリスティーナ・ピメノヴァは現在、演劇学校に通い、俳優としてのキャリア形成にも力を入れています。幼い頃からモデル業界に身を置いてきた彼女は、当時の心境を「幼い頃は自然にやっていました。ただ『やってみよう』って感じで、モデル業が何なのかさえ知らなかったんです。遊んでいただけで、ゲームのような感覚でした」と振り返っています。17歳のキャスティングインタビューでは、「しばらくの間なりたいものになれる」という俳優の仕事に魅力を感じ、その道を目指し始めたと語りました。幼少期にはすでに映画『The Russian Bride』や『Creators: The Past』にも出演経験があり、演技への素質を見せています。現在は演劇コースの一環として定期的に古典劇の様々な登場人物を演じており、最近ではフョードル・ドストエフスキーの『罪と罰』で見事な演技力を披露し、着実に俳優としての経験を積んでいます。
8歳当時のクリスティーナ・ピメノヴァの自然な表情。モデル活動を「遊び」と語る幼い頃の姿が伺えます。
幼少期の写真投稿を巡る母親への激しい批判とその反論
クリスティーナが世界的な注目を集めていた当時、彼女の母親であるグリケリヤ・ピメノヴァがSNSに投稿していた写真の一部が「挑発的に見える」として、世間から激しい批判を浴びました。娘を性的に扱っているとの非難に対し、グリケリヤは2014年の『Mail Online』のインタビューで「私は、我が子を性的に扱ったというような非難は受け入れない」と強く反論。クリスティーナの写真はすべて無垢なものであり、ポーズを取らせたことは一度もなく、彼女が気づかないうちに自然な瞬間を撮影していたと主張しました。
グリケリヤは、Tシャツとショートパンツ姿でバドミントンをしていたクリスティーナの写真が多くの怒りのコメントを集めた事例を挙げ、「夏にバドミントンをする子どもに、一体何を着せればいいのか」と疑問を呈しました。また、このような否定的なコメントは、写真が欧米のメディアで取り上げられたときにのみ起こり、それ以前はなかったと指摘しています。彼女は、メディアが娘に対する怒りのコメントばかりを取り上げることに傷つきつつも、自身のモチベーションは娘のために最善を尽くすことだと語りました。「誰かが美しく、かつ成功していると、多くの人がうらやましいと思うのは理解できます。彼らの頭の中には、『モデルはみんな頭の悪い女だ』とか、『余計なことをしていて子どもらしさがない』とか、そんなありきたりな言葉でいっぱいなんです」と、グリケリヤは、批判の背景には嫉妬や誤ったステレオタイプがあると強く訴え、「彼らの問題であって、私の問題ではありません」と断言しています。
まとめ
9歳で「世界一美しい少女」として時代の寵児となり、論争の渦中に置かれたクリスティーナ・ピメノヴァは、19歳となった今、演劇の道へと新たな一歩を踏み出しています。幼少期のモデル活動が「遊びのようだった」と語る彼女は、俳優業に情熱を燃やし、その才能を開花させようとしています。一方で、過去に母親が受けた写真投稿への批判は、児童モデルのあり方やSNSにおける子供の表現、そしてメディアや社会の反応といった現代社会が抱える複雑な課題を浮き彫りにしました。クリスティーナの成長とキャリアの転換は、個人の選択と社会からの視線が交錯する中で、彼女がどのように未来を切り拓いていくのか、引き続き注目されるでしょう。
参考文献
- Harper’s BAZAAR JP
- Daily Mail