マンガ・アニメが描く衝撃の「その後」:人気作が辿った意外な結末とは?

人気マンガやアニメ作品が完結を迎えた後、何らかの形でその続きやサイドストーリーが描かれることは、多くのファンにとって大きな喜びです。しかし、中には本編の結末を知る人々を驚かせ、時に議論を呼ぶような、衝撃的な展開を持つ作品も存在します。特に『DEATH NOTE』や『るろうに剣心』といった国民的ヒット作の後日譚は、その意外な結末が今なお語り草となっています。

『DEATH NOTE』スピンオフが描く、天才探偵ニアの「敗北」

大場つぐみ氏原作、小畑健氏作画の『DEATH NOTE』は、その連載完結後に読み切りとして発表されたスピンオフ作品「aキラ編」が『DEATH NOTE短編集』(集英社)に収録されています。この作品では、デスノートの新たな所有者となった天才的な少年「田中実(ミノル)」を主人公に、本編で活躍した探偵「ニア」がまさかの「敗北」を認めるという、予測不能な物語が展開されました。

田中ミノルは、デスノートをオークション形式でアメリカ大統領に1000兆円という破格の価格で売却するという、前代未聞の手法をとります。さらに、大金の追跡を避けるため、彼はヨツバ銀行に口座を持つ60歳以下の契約者全員に10億円ずつ分配するという奇抜な行動に出ます。これによりミノルは、誰も不幸にすることなく日本経済に好景気をもたらし、自身もニアの捜索の手から逃れて大金を手に入れることに成功します。ニアはミノルを追い詰めることができず、最終的に彼の勝利を認めざるを得ませんでした。しかし、人間界でのデスノートの売買に激怒した「死神大王」によって、「デスノートを売買した人間は死ぬ」という新たなルールが加えられます。このルールをミノルは知る由もなく、金を受け取ったことで死亡するという悲劇的な結末を迎えるのです。死神リュークが残した「どんな使い方であれデスノートを使った人間は不幸になるって事か」という皮肉なセリフは、デスノートの本質を改めて浮き彫りにしました。

デスノートのスピンオフ「aキラ編」で敗北を認めたニアが登場するアニメDVDのパッケージ画像デスノートのスピンオフ「aキラ編」で敗北を認めたニアが登場するアニメDVDのパッケージ画像

『るろうに剣心 星霜編』:緋村剣心と神谷薫、壮絶な最期

和月伸宏氏原作の歴史ロマン『るろうに剣心』では、原作完結から15年後にオリジナルエピソードのOVA『星霜編』が制作されました。このOVAでは、不治の病に侵されながら慈善活動の旅を続ける伝説の剣客「緋村剣心」と、彼の帰りをひたすら待ち続ける妻「神谷薫」の悲劇的な運命が描かれています。

旅の途中で海難事故に遭い、心身ともに衰弱しきった剣心は、ようやく薫のもとへたどり着きます。しかし、彼は長年の戦いと病によって限界を迎え、愛する薫の腕の中で静かに息を引き取ります。そして、彼の死に打ちひしがれた薫もまた、後を追うように命を落とすという、あまりにも切ない展開が待っていました。バトル描写が多く、全体的に明るい雰囲気を持っていた原作とは一変し、終始シリアスで重苦しい物語に、多くのファンは衝撃を受けました。「剣心と薫の最後はこんな形であってほしくなかった」という声が上がる一方で、「これは数ある結末の一つとして受け入れられる」といった評価も存在し、ファンの間で様々な議論を巻き起こしました。

これらの後日譚やスピンオフ作品は、本編とは異なる視点や新たな結末を描くことで、読者や視聴者に深く記憶される体験を提供します。時に賛否両論を巻き起こしながらも、原作の世界観を広げ、キャラクターの人間性をより深く掘り下げる貴重な機会となっているのです。


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