秋篠宮ご夫妻の長男、悠仁親王殿下が、この度成年皇族としての一歩を踏み出されます。宮内庁より発表された成年式は、秋篠宮さま以来約40年ぶりとなる皇室の重要な儀式であり、多くの国民の注目を集めています。本稿では、親王殿下が誕生されてから成年を迎えられるまでの19年間、その健やかなご成長の軌跡と、今後の皇室におけるご公務への期待について振り返ります。
幼少期からご成長の軌跡:名に込められた願い
2006年9月6日にお生まれになった悠仁親王殿下には、「ゆったりとした気持ちで、長く久しく人生を歩んでいくように」という願いが込められました。ご幼少期には「ゆうゆう」という愛称でご家族に親しまれ、秋篠宮ご夫妻と眞子さん、佳子さまの2人のお姉様に見守られながら、のびのびとご成長されました。2歳のお誕生日には、ご家族と共に笑顔を見せるお姿が報じられ、その可愛らしい姿は多くの人々の記憶に刻まれています。御料牧場での馬への餌やりなど、自然に親しむ機会も多く持たれていました。
2歳の誕生日を迎えられ、ご家族と共に過ごされる幼少期の悠仁親王殿下
伝統儀式と学業への励み
皇室の伝統行事も着実に経験されてきました。5歳になられた際には、健やかな成長を願う平安時代からの皇室行事である「着袴の儀(ちゃっこのぎ)」に臨まれました。滝の流れを模した落滝津の服と白い袴をお召しになったお姿は、皇室の歴史と伝統の重みを現代に伝えるものでした。
学業においても、活発に様々な経験を積まれています。小学校では1年生の音楽会で歌声を披露されたり、3年生の運動会でリレー競技に参加されたりするなど、同級生との交流を深められました。さらに、2019年8月には初めての海外ご訪問としてブータンを訪れ、伝統の弓技を体験されるなど、国際的な視野も育まれていきました。
高校生活と公務への第一歩
高校3年間はバドミントン部に所属し、学業と部活動を両立され、対外試合にも出場されるなど充実した日々を送られました。そして2022年10月には、高校の試験休みを利用して初めて単独で伊勢神宮をご参拝されました。これは成年皇族としての公務に繋がる重要な一歩となり、親王殿下の責任感とご覚悟を示すものとなりました。2025年3月には筑波大学附属高校をご卒業され、「忘れられない思い出をつくることができました」と述べられています。
成年式とは:皇室の重要な節目
悠仁親王殿下が迎えられる成年式は、皇室にとって極めて重要な節目です。これは単に20歳を迎えることを祝うだけでなく、成年皇族として正式に公務に臨む準備が整ったことを内外に示す儀式です。主な儀式として、午前中には天皇陛下から冠を賜る「冠を賜うの儀」が行われます。その後、未成年の装束から成年の装束に着替えて冠を身につける「加冠の儀(かかんのぎ)」に臨まれます。続いて、成年の装束を身につけたまま儀装馬車で宮中三殿へ向かい、「賢所皇霊殿神殿に謁するの儀(かしこどころこうれいでんしんでんにえっするのぎ)」が行われます。そして、天皇皇后両陛下にご挨拶される「朝見の儀(ちょうけんのぎ)」、さらに勲章の親授式と、一連の厳かな行事が執り行われます。
皇位継承順位と将来への期待
成年皇族となられる悠仁親王殿下は、現在皇位継承順位第2位であり、将来を担われる重要な立場にいらっしゃいます。これまでのご成長の軌跡が示すように、ご自身の経験を積みながら着実に皇族としての責務を果たされることでしょう。成年式は、親王殿下が本格的に皇室の一員として公務に携わられ、伝統を守りつつも新たな時代に即した皇室のあり方を築いていかれる上での、大きな転換点となることが期待されます。
出典
- 女性セブン2025年9月18日号
- Yahoo!ニュース
- 宮内庁提供写真