9月1日に放送された人気番組『有吉ゼミ』(日本テレビ系)で、アニメ『ドラえもん』のジャイアン役で広く知られる声優・木村昴氏が、母親のために1億2800万円の豪邸を購入する決断を下し、大きな話題となっています。この感動的な親孝行の背景には、住まいを公開することに伴うプライバシーや防犯上のリスクが潜んでおり、インターネット上では懸念の声も上がっています。
ドラえもんのジャイアン役で知られる声優・木村昴氏。親孝行で母親に豪邸を購入したことが話題に。
1.28億円の「親孝行豪邸」購入の背景と感動の声
木村氏は番組の人気企画「家を買う」において、女手一つで自身を育ててくれた母親の還暦祝いとして、夏までに別荘購入を目指していました。当初の予算は7000万円でしたが、数多くの物件を内見する中で「住みやすさ」や「アクセスの良さ」を重視するようになり、予算を8000万円に引き上げます。最終的に、伊豆高原にあるリゾート感あふれる新築物件に注目。価格は予算を大幅に超える1億2800万円でしたが、木村氏は他の候補と比較検討した上で「母が喜ぶのはきっとこっち」と購入を決断しました。「やっちゃいました!」と予算オーバーに焦りつつも、「母ちゃん楽しみにしてて!」と愛情あふれるメッセージを送っています。
この壮大な親孝行に、視聴者からは「最高の親孝行」「男気ありすぎて泣ける」といった称賛の声が多数寄せられました。母親への深い感謝と愛情を示す木村氏の姿は、多くの人々に感動を与えました。
公開情報が招くプライバシー侵害と防犯上の懸念
しかし、一方でSNSプラットフォーム「X(旧Twitter)」では、意外な反応も広がっています。「木村昴さんの別荘が何者かに狙われない事を願うばかり」「木村昴が買った伊豆高原の家、どこか丸わかりなんやけど」など、購入した家の住所特定や防犯面を憂慮する意見が少なくありませんでした。
芸能プロ関係者は、「有名人の家紹介はテレビの定番企画ですが、周辺が映り込めば場所を特定されやすい。通常はモザイク処理が施されますが、今回は家からの眺めをじっくり紹介したり、周りの木々などが映り込んでいたため、地域に詳しい人であれば容易に特定できてしまう内容でした」と語っています。テレビ番組で自宅が公開されることで、意図せずとも所在地が明らかになり、それがプライバシー侵害や犯罪のリスクにつながる可能性が指摘されています。
過去の事例から見る有名人宅トラブルの現実
実際に、著名人の自宅をめぐるトラブルは後を絶ちません。今年3月に亡くなったみのもんた氏の鎌倉の豪邸では、他界した翌日に空き巣が侵入しようとする事件が発生しました。江の島を見渡せる絶景に建つ、地下1階地上2階建てのこの物件は、生前にテレビで紹介されることも多く、みのもんた氏が自宅に1本700万円ものワインを所蔵していたことなども語られていました。高価な品があると考える人物が訃報を知り、侵入を試みた可能性が示唆されています。
さらに、2016年には歌手の福山雅治氏が当時住んでいたマンションに、コンシェルジュを務める女性が不法侵入するという事件も報じられました。この女性は自身の立場を悪用し、福山氏の不在を確認した上でマスターキーを使って部屋に侵入していたといい、セキュリティの盲点が突かれた形となりました。
これらの事例は、有名人の自宅が視聴者の関心を集める一方で、プライバシーの侵害や防犯上のリスクと隣り合わせであることを強く示しています。
結論
木村昴氏の親孝行は多くの人々に感動を与えましたが、その裏側で、著名人が自宅を公開することの難しさと危険性が浮き彫りになりました。テレビを通じた情報の共有は、ファンとの距離を縮める一方で、悪意のある人物によるプライバシー侵害や犯罪のリスクを高める可能性があります。今後の報道においては、有名人の個人情報保護と防犯対策への配慮がより一層求められるでしょう。木村氏が今回購入した豪邸が、母親にとって安心できる安らぎの場所となることを願うばかりです。
参考文献:
- Yahoo!ニュース(SmartFLASH)「木村昴が母親に1億2800万円豪邸購入!『最高の親孝行』も防犯面を不安視する声が続々」(2025年9月3日)