ドン・キホーテでの迷惑行為がSNSで拡散:訪日外国人の「会計前飲食」問題が浮上

近年、日本を訪れる外国人観光客の数は増加の一途をたどっていますが、それに伴い、店舗や街中でのマナーをめぐるトラブルも増加傾向にあります。特に懸念されているのが、ディスカウントストア「ドン・キホーテ」で相次いで報告されている、外国人観光客による迷惑行為です。

ドン・キホーテで会計を済ませず店を出ようとする外国人観光客のグループ。店員が制止する様子が映るSNS拡散動画の一場面。ドン・キホーテで会計を済ませず店を出ようとする外国人観光客のグループ。店員が制止する様子が映るSNS拡散動画の一場面。

先日、ある動画がSNS上で急速に拡散されました。その映像には、ドン・キホーテの店員が「お会計終わってない!」と強い口調で、支払いを済ませずに店を出ようとする外国人観光客のグループを制止する様子が映し出されています。客は日本語が分からないふりをして仲間たちと笑い飛ばすなど、一向に支払いに応じない態度を見せており、動画は途切れていますが、最終的には支払いをせずに立ち去ったとされています。

訪日外国人による迷惑行為、その実態

この「会計前飲食」や「未払い逃走」といった訪日外国人観光客による迷惑行為は、ドン・キホーテに限らず、様々な場所で報告されており、社会問題として認識されつつあります。SNSで拡散された動画には、「安心して買い物ができない」「入国管理を厳しくすべき」といった厳しい意見が多数寄せられ、国民の不安が募っている現状が浮き彫りになりました。

具体的な事例としては、外国人女性客が商品棚から焼き芋を取り出し、会計前に食べてしまったケースも報じられています。本人は「日本人向けの動画コンテンツ作りに夢中で、支払いを忘れた」と説明したものの、過去には人気YouTuberがスーパーで会計前に魚の切り身を食べ、窃盗容疑で逮捕された事例(へずまりゅう氏の件)もあり、このような行為が法的措置に発展する可能性も現実味を帯びています。

ドン・キホーテの対応と社会の反応

『週刊女性PRIME』が、ドン・キホーテを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスに対し、これらの事案の現状把握と対策について問い合わせたところ、「SNSで拡散されている2つの動画については把握しております」と事態を認識していることを明らかにしました。しかし、具体的な対策については「現時点では回答を差し控えさせていただきます」と述べるにとどまっています。

また、迷惑行為とは直接関連しないものの、外国人に対する社会の敏感さを表す事例として、8月にはナイジェリア政府が「自国の若者が千葉県木更津市に移住できる特別ビザを発給する」と発表したとの海外メディア報道を受け、木更津市に多数の問い合わせが殺到しました。のちに公式発表は削除されましたが、市民からの抗議の声が多く寄せられたことも記憶に新しい出来事です。

観光立国を目指す日本にとって、外国人観光客は経済を活性化させる上で不可欠な存在です。しかし、その裏で地域社会の安心や安全が脅かされ、国民の不安が増しているのも現実です。「国民が安心して暮らせる環境を守ることこそ、国の最優先事項ではないのか」という切実な問いかけがSNSでは広がっており、政府や自治体、そして観光業界全体に、早急な対応が求められています。


参考文献