インドのジョージ駐日大使は今月10日の離任を前に1日、時事通信に寄稿した。
在任中、日印両国の関係深化を支えてくれた人々に謝意を表明。独立100年に当たる2047年までの先進国入りを目指すインドにとって「日本は確固たるパートナーであり続ける」と力説した。
【写真】日印首脳会談前に握手する石破茂首相とインドのモディ首相
ジョージ氏は、8月29、30両日のモディ首相来日について「両国関係に新たな章を加え、次の10年に向けた野心的な課題を設定した」と強調。中国を念頭に、安全保障協力に関する共同宣言を17年ぶりに改定したことや、今後10年間で民間投資10兆円を目指す方針で合意したことの意義を説いた。
両国首脳の往来や高官級協議を重ねたことで、「(14年に関係が格上げされた)特別戦略的グローバルパートナーシップが強化された」とも指摘した。
また、インド陸・空軍と自衛隊の共同訓練や文化交流、大阪・関西万博などを通じ「日印関係を前進させるという決意が強まった」と感謝。「22年11月の来日後、全47都道府県を回り、さまざまな立場の人々と交流した」と述べた。
ジョージ氏は離任後、本国の外務省で欧州などを担当する事務次官に就任する。