三谷幸喜氏、露口茂さんを追悼:「山さん」は「一番リアルな刑事」と絶賛

脚本家の三谷幸喜氏が6日、TBS系情報番組「情報7daysニュースキャスター」に出演し、今年4月に死去していたことが明らかになった俳優の露口茂さんを悼んだ。特に、刑事ドラマの金字塔「太陽にほえろ!」で長年演じた“山さん”こと山村精一刑事への深い思いを語った。

「太陽にほえろ!」の“山さん”への深い敬意

三谷氏は、自身にとって露口茂さんが「太陽にほえろ!」の山さんのイメージが強いと回想。映画出演も多かった露口さんだが、多くの世代にとって、山さんこと山村精一刑事は忘れがたい存在であり、その演技が深く心に刻まれていることを示唆した。三谷氏の世代が共有する共通認識として、山さんのキャラクターがいかに影響力を持っていたかを改めて浮き彫りにした。

脚本家・三谷幸喜氏がテレビ番組出演中に露口茂さんを追悼する様子脚本家・三谷幸喜氏がテレビ番組出演中に露口茂さんを追悼する様子

現役刑事たちが認めた「最もリアルな刑事」像

さらに三谷氏は、過去に現役の刑事たちにインタビューを行った際の興味深いエピソードを披露。「実際の刑事さんから見て、ドラマに出ている刑事さんで、一番、刑事らしい刑事は誰ですか?」と尋ねたところ、誰もが口を揃えて「山さん」と答えたことを明かした。「すごいリアリティーがある」と絶賛された山村刑事の姿は、単なるフィクションを超え、本物の刑事にも共感されるほどの実在感を持っていたことが伺える。

自作「古畑任三郎」との対比で笑いを誘う

その一方で、三谷氏は自身が脚本を手がけた大人気刑事ドラマ「古畑任三郎」を引き合いに出し、スタジオの笑いを誘った。現役刑事たちが「一番、リアリティーがないのが、古畑(任三郎)だって」「あんな奴はいない」と評価したことを自虐的に明かし、ドラマのキャラクター性と現実とのギャップをユーモラスに表現した。この対比は、露口茂さん演じる山さんの持つリアリティを一層際立たせる結果となった。

結論

三谷幸喜氏の言葉は、露口茂さんが「太陽にほえろ!」で演じた山村精一刑事がいかに多くの人々に、そしてプロの刑事たちにまで愛され、そのリアリティが評価されていたかを改めて示すものでした。自身の作品「古畑任三郎」との対比を交えつつ、故人への深い追悼の意と、エンターテインメントにおける真実味の追求について語る三谷氏の姿勢が印象的な放送となりました。

参考文献