トランプ米大統領は7日、ロシアが侵攻するウクライナ情勢を話し合うため、欧州の首脳が今週、個別に訪米するとの見通しを明らかにした。詳細には触れなかった。また、プーチン露大統領と近く協議する意向も改めて表明。これに先立ち、対露制裁を強化する可能性を示唆した。
トランプ氏は7日、記者団に対して、欧州の首脳が「月曜(8日)か火曜(9日)」に訪米すると言及。停戦が実現しない現状に「満足していない」とする一方で、解決への意欲も示した。
トランプ氏はプーチン氏とウクライナのゼレンスキー大統領との直接会談の実現を目指しているが、プーチン氏は慎重な姿勢を崩しておらず、ウクライナへの攻撃も強めている。米政権は対露制裁の一環として露産原油を購入するインドに対して25%の追加関税を発動したが、中国への制裁などは見送っている。
ベッセント米財務長官は7日のNBCテレビで「我々はロシアに対する圧力を強化する準備がある。ただ、欧州のパートナーが追随する必要がある」と説明。現状についてはウクライナ軍とロシア経済のどちらが持ちこたえられるかという持久戦になっているとの見方を示した。
その上で、露産原油を購入する国への制裁や「2次関税」を強化すれば、「ロシア経済は完全に崩壊し、プーチン氏を交渉の席につかせることになるだろう」と語った。【ワシントン松井聡】