映画『ホーム・アローン』で世界的な子役として名を馳せたマコーレー・カルキンさんが、幼少期に父親から身体的・精神的な虐待を受けていた過去を告白し、波紋を呼んでいます。多くの人々がその厳しい状況に気づかなかった中、同映画で共演したある俳優が、カルキンさんの父親の本性を見抜き、温かい言葉をかけていたことが明らかになりました。
マコーレー・カルキン、父からの虐待を語る
カルキンさんは、自身の幼少期の記憶の中でも、父親との関係について度々言及してきました。彼が最も古くから抱いている記憶の一つが、「自分が大人になったら、子どもとこんな風に接しない」という強い思いだったといいます。『ホーム・アローン』で一躍有名になる以前から、彼の父親が「困難な人物」であったことは明らかでした。そして、名声と多額の収入が舞い込むにつれて、父親は「悪名高いモンスター」へと変貌していったとカルキンさんは振り返っています。現在の彼は、約30年間父親とは言葉を交わしておらず、他の兄弟たちも同様に連絡を取っていない状況です。父親はこれらの告発に対し具体的なコメントはしていませんが、2016年には「もう彼を息子とは考えていない」と発言したことが報じられています。
映画「ホーム・アローン」で世界的な子役として活躍したマコーレー・カルキン
ジョン・キャンディの「見守り」
そんなカルキンさんの過酷な環境を見守り、心を配っていたのは、『ホーム・アローン』でケビン(カルキンさん演じる)の母親を家まで送り届けたバンドリーダー、ガス・ポリンスキー役を演じたジョン・キャンディさんでした。ドキュメンタリー番組『ジョン・キャンディ:アイ・ライク・ミー』の中で、カルキンさんはキャンディさんが特別な存在であったことを明かしています。キャンディさんは「大丈夫?元気かい?今日はいい日?うまくいっている?家では順調かい?」と、少し懐疑的な目で常に気にかけてくれていたといいます。当時のハリウッドでは、このような優しいやり取りは多くなく、時間が経つにつれてさらに減少していったとカルキンさんは語ります。「多くの人々が気にかけなかった時、ジョンが気にかけてくれたことを覚えています」。ジョン・キャンディさんは『オンリー・ザ・ロンリー』など他の作品でもカルキンさんと共演しましたが、1994年に43歳の若さで心臓発作により亡くなりました。
父との断絶と現在の家族の姿
幼少期の壮絶な経験を経て、マコーレー・カルキンさんは現在、2児の父親として新たな生活を送っています。パートナーのブレンダ・ソングさんと共に、自身のインスタグラムなどで家族との穏やかな日常を発信しており、幸せな父親としての顔を見せています。過去の困難な経験を乗り越え、自身の家族を築き上げたカルキンさんの姿は、多くの人々に勇気を与えています。
参考文献
- HuffPost US版
- Yahoo!ニュース (2024年4月25日配信記事)