将棋界の注目を集める伊藤園お〜いお茶杯第66期王位戦七番勝負の第六局が9月9日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で現在進行中です。藤井聡太王位(竜王、名人、王座、棋聖、棋王、王将、23)と挑戦者の永瀬拓矢九段(33)が激突するこの一局は、ファンにとって非常に重要な局面を迎えていますが、対局開始早々、異例の「午前のおやつなし」という情報が飛び込み、多くの将棋ファンから残念がる声が上がっています。
藤井聡太王位(右)と永瀬拓矢九段(左)が将棋会館で行われた王位戦七番勝負第六局で真剣に対局する様子
台風被害による会場変更と異例の措置
本局は、藤井王位が3勝、永瀬九段が2勝で迎えた重要な一戦です。当初、第六局は静岡県牧之原市の「平田寺」で開催される予定でした。しかし、同市は9月5日に接近した台風15号による竜巻で甚大な被害を受け、会場提供を辞退。これを受け、日本将棋連盟は6日、対局会場を急遽「将棋会館」に変更すると発表しました。
この会場変更に伴い、タイトル戦ではおなじみの「午前10時のおやつ」の提供が今回は見送られることとなりました。昨年9月に完成したばかりの新将棋会館でタイトル戦が行われるのは今回が初めてですが、伝統的なおやつが提供されない異例の事態に、将棋ファンからは大きな動揺が広がっています。
将棋界の伝統とファンの期待
タイトル戦において、対局の内容はもちろんのこと、その土地の名産品を活かした趣向を凝らしたおやつや食事が大きな注目を集めるのは、将棋界の長年の慣習であり、ファンの楽しみの一つです。特に、藤井聡太王位の対局では、彼が何を食し、何を選ぶのかが常に話題となります。
今回の「提供なし」の報せに対し、ABEMAの視聴者からは「へっそうなの」「おやつがないなんて。。」「提供なしは悲しいぞ」「うわぁぁぁぁん」「寂しいよー」「なんでやー」といったコメントが多数寄せられ、その落胆ぶりがうかがえました。「永瀬力出んやろ」と、おやつが対局者のモチベーションにも影響するという見方を示す声もあり、おやつが単なる休憩ではない、文化的な意味合いを持つことが改めて浮き彫りになりました。
午後のおやつは提供予定
午前のおやつは提供されませんが、関係者によると午後のおやつについては通常通り提供されることが発表されています。この情報に、ファンは少し安堵の表情を見せていますが、午前中の静かな対局室に、多くが思いを馳せていることでしょう。
今回の異例の措置は、自然災害が将棋界のイベントにも影響を及ぼす現実を浮き彫りにしました。しかし、対局そのものは厳粛に進められ、両棋士の真剣な戦いが繰り広げられています。
参考資料
- ABEMA TIMES編集部. (2025年9月9日). 藤井聡太王位VS永瀬拓矢九段 王位戦第六局、異例の「午前のおやつなし」にファンから悲鳴. ABEMA TIMES. Source link