2025年秋ドラマ「期待できる」ランキング:女性1000人が選ぶ話題作とは?

2025年秋ドラマシーズンは、事前の期待を裏切る作品もあれば、予想外の盛り上がりを見せる作品もあり、視聴者の注目を集めています。今回は、ドラマに詳しいライターの神無月ららさんのコメントを交えつつ、女性視聴者1000人を対象に行われた「期待できる」秋ドラマランキングから、注目すべき作品を深掘りしてご紹介します。

間宮祥太朗、新木優子出演作がランクイン:ノンストップ考察ミステリー『良いこと悪いこと』

ランキング第5位に輝いたのは、間宮祥太朗主演の『良いこと悪いこと』(日本テレビ系)です。「平成の音楽が懐かしい」(千葉県・49歳)や「考察するのが楽しい」(埼玉県・36歳)といった声が寄せられています。小学校の同窓会で集まった同級生の不審死をきっかけに展開される、ノンストップ考察ミステリードラマです。

2025年秋ドラマ「期待できる」ランキング2025年秋ドラマ「期待できる」ランキング

神無月ららさんはこの作品について、「小学校時代のいじめ問題の代償を大人になってから支払うことになる主人公たち、そして被害者だった新木優子さん演じる『どの子』。このドラマの核心は復讐そのものよりも、大人になった登場人物たちの現在に、いじめていた頃の自分たちが常に影を落としている点にある」と指摘しています。どんなに明るく振る舞っても、過去の自分からは逃れられないという人間模様が描かれているのです。「森のくまさん」の替え歌の順番通りに殺されていく展開は、アガサ・クリスティ作品のエッセンスを感じさせるとともに、主題歌であるポルノグラフィティの『アゲハ蝶』が、登場人物たちが小学6年生だった2002年のヒット曲であることも、計算し尽くされた演出だと評価されています。日本テレビの考察ドラマといえば、『あなたの番です』(2019年)や『真犯人フラグ』(2021年)の「最終回がっかり」現象が記憶に新しいだけに、今作ではその轍を踏まないことを願うばかりです。

波瑠、川栄李奈ダブル主演『フェイクマミー』:スリリングな替え玉受験エンターテインメント

続く第4位には、「波瑠のTBS、野呂ちゃん出演ドラマにハズレなし」(静岡県・39歳)、「波瑠と川栄のコンビが新鮮」(大阪府・41歳)と高い評価を得た、波瑠・川栄李奈ダブル主演の『フェイクマミー』(TBS系)がランクインしました。

このドラマは、東大出身で転職活動中の薫(波瑠)が、ひょんなことからシングルマザー社長の茉海恵(川栄李奈)に代理ママを頼まれるところから物語が始まります。小学校受験を舞台に、正反対の人生を歩んできた二人が偽の母親契約を結ぶという、ファミリークライムエンターテインメントです。神無月さんは、「『TBS NEXT WRITERS CHALLENGE 2023』で大賞を受賞した園村三さんの脚本が光る作品」と評価。「有名私立小学校受験をめぐるママ友たちの戦いはドラマ化されやすい題材だが、主人公たちが替え玉受験をするという切り口は非常にスリリングで見たことがない」と、その斬新さを強調しています。替え玉を依頼する茉海恵も、依頼を受けて偽母になりすます薫も、不正を働いている主人公たちなのに、なぜか応援したくなる不思議な魅力があると述べています。それはきっと、二人が必死に戦っているからこそでしょう。また、ボスママグループ(野呂佳代)や担任の智也先生(中村蒼)が敵対するキャラクターながら、作品の面白さを担う存在として描かれていることも、良いバランスを生み出していると分析されています。しかし、替え玉受験は立派な犯罪行為。物語がどのような結末を迎えるのか、その落としどころにも注目が集まります。

まとめ

2025年の秋ドラマシーズンは、間宮祥太朗主演の考察ミステリー『良いこと悪いこと』と、波瑠・川栄李奈ダブル主演の『フェイクマミー』が、女性視聴者からの高い期待を集めていることが明らかになりました。これらの作品は、単なるエンターテインメントに留まらず、人間関係の深層や社会的な問題を独自の視点で描き出し、視聴者に多くの考察や共感を促すでしょう。今後の展開から目が離せません。

参考文献