人気VTuberグループ「ホロライブ」所属のさくらみこさんが、11月1日に「応援してくれているみなさんと誹謗中傷をしている人へ」と題したYouTube配信を実施しました。この配信では、長年にわたりSNS上で拡散されてきた憶測や真偽不明の「社内リーク」情報に基づく誹謗中傷について言及。こうした行為の停止を強く求めるとともに、悪質なケースに対しては自身も法的措置を辞さない構えを示し、VTuber業界におけるオンラインハラスメント問題に一石を投じました。
VTuber界のトップランナー「さくらみこ」の軌跡
さくらみこさんは、2018年8月1日にデビューしたホロライブ0期生の一員です。当初はカバー株式会社が手掛ける別プロジェクト「さくらみこProject」からの活動でしたが、2018年12月25日にホロライブへ途中加入しました。活動初期には苦戦を強いられたものの、着実にファンを増やし、現在ではYouTubeチャンネル登録者数246万人を突破。国内VTuberシーンにおいて、最も影響力のあるタレントの一人に数えられています。その人気は、彼女の個性的なキャラクターと、常にファンを楽しませようとする真摯な活動に支えられています。
赤井はあと騒動から拡散する憶測と風説
今回、さくらみこさんが沈黙を破り発言するに至った背景には、10月31日に活動休止が発表された同じくホロライブ所属のVTuber、赤井はあとさんを巡る騒動があります。赤井はあとさんが10月28日に行った配信(現在はアーカイブ非公開)における発言が一部切り取られ、これをきっかけにSNS上では、ホロライブ所属タレントや運営元のカバー株式会社に対する様々な憶測や根拠のない風説が飛び交う事態となりました。
こうした状況に対し、カバー株式会社は10月31日に公式声明を発表。「タレントの名誉や心情を著しく傷つける行為であり、到底看過できるものではございません」と強く抗議しました。さらに、同社は「発信者情報開示請求や訴訟等の法的措置を含め、民事・刑事の両面での断固たる措置を講じてまいります」と警告し、タレント保護と健全なコミュニティ維持への強い決意を示しています。
人気VTuberさくらみこさんが誹謗中傷に関する配信で語る様子
さくらみこが語る「虚偽の社内リーク」と活動への影響
さくらみこさんは、長年にわたり自身に向けられてきた「真偽不明の社内リーク」について、「虚偽の内容」であると明確に否定しました。この件に関しては、現在カバー株式会社が対応を進めていることも明かしています。これまでさくらみこさんは、根拠のない誹謗中傷に対して「極力みんなには楽しい配信を届けよう」「一切触れずに活動するのが一番いい、それがベスト」という考えのもと、表立って言及することを避けてきました。
しかし、今回、赤井はあとさんの発言が曲解され、ホロライブ所属タレント全体が不当な攻撃を受けている現状を目の当たりにし、ついに沈黙を破る決断を下しました。「もう我慢をしているだけでは何も変わらないのではないか」という思いから、今回、勇気を出して発言することに至った経緯を説明しました。これは、単なる個人的な問題に留まらず、VTuberが直面するオンラインハラスメントの深刻さを示すものです。
結論
さくらみこさんの今回の声明は、VTuberが直面するオンライン誹謗中傷問題の深刻さを改めて浮き彫りにしました。彼女の勇気ある行動と、運営会社であるカバー株式会社の断固たる法的措置への姿勢は、健全なVTuberコミュニティの構築とタレント保護に向けた重要な一歩となります。今後、こうした取り組みがオンライン空間での責任ある情報発信と、より安全なファン体験の実現に繋がることが期待されます。





