谷原章介、高市氏の台湾有事発言と中国総領事の反応に疑問呈す

俳優の谷原章介が11月12日放送の情報番組「サン!シャイン」で、高市早苗首相の台湾有事に関する発言と、中国・薛剣駐大阪総領事による強い反発投稿を巡る議論を展開した。この一件は、日本の外交問題と国内の見解の相違を浮き彫りにした。

高市氏の台湾有事発言と中国総領事の強い警告

番組では、高市首相が11月7日の国会答弁で「例えば台湾を完全に中国政府の支配下に置くようなことのために戦艦を使って武力の行使も伴うものであれば、存立危機事態になりうるケースであると私は考える」と発言したことを紹介。これは台湾有事における日本の安全保障上の立場を明確にする踏み込んだ見解だった。

これに対し、薛剣駐大阪総領事は11月8日、自身のX(旧Twitter)アカウントを更新し、「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない。覚悟が出来ているのか」と投稿。この過激な言葉で日本の外交姿勢を批判し、国内外で波紋を呼んだ。

情報番組「サン!シャイン」に出演し議論を交わす谷原章介氏情報番組「サン!シャイン」に出演し議論を交わす谷原章介氏

谷原氏が提起した疑問と専門家の見解対立

谷原氏は、一連の経緯に対し「確かに薛剣総領事も強い言葉ですけど、最初にボールを投げたのは日本側でもあるじゃないですか、峯村さん」と疑問を投げかけた。これに対し、ゲスト出演した元朝日新聞記者でキヤノングローバル戦略研究所の峯村健司氏は、「従来の総理大臣より踏み込んだ発言であるのは確かだが、取り消す発言では全くなく、これまでの日本の答弁の延長線上の話であり、当たり前のことを言っている」と反論。高市氏の発言は日本の外交・防衛方針と整合性が取れているとの見解を示した。

しかし谷原氏は、「シナリオを準備しているのは当然だが、今までの総理はここまでの発言、していますか?」と、過去の首相の言動と比較し、依然として納得できない姿勢を見せた。

ネットユーザーからの厳しい反響

谷原氏の一連の発言に対し、ネット上では様々な意見が寄せられた。《中国のメンツを考える谷原》といった、中国への配慮を示す姿勢を批判する声や、《当たり前の懸念を伝えたら、一方的にボールを投げたことになるの?》《恫喝されて相手に配慮するバカはおらん》など、谷原氏の見解に異議を唱えるコメントが多数見受けられた。

今回の番組での議論は、台湾有事を巡る日本の安全保障政策の複雑さ、国際社会における発言の影響、そして国内で生じる意見の対立を如実に示しており、今後の議論の行方が注目される。

出典: Yahoo!ニュース(https://news.yahoo.co.jp/articles/1a832f10e003d72fc27a331568016b7c6c78cea0