俳優・宍戸開、高市首相の「台湾有事」発言巡りSNSで物議

俳優の宍戸開氏がX(旧Twitter)に投稿した政治的発言が、現在SNS上で大きな議論を巻き起こしています。この発言は、高市早苗首相の「台湾有事」に関する見解に端を発しており、著名人の政治的意見表明とその影響について、多方面から注目が集まっています。

芸能人による政治的発言の波紋:宍戸開がXで政府を批判

12月1日、宍戸開氏は自身のXアカウントを更新し、次のように投稿しました。「植民地支配と侵略戦争を起こし、数えきれない命を奪ったこの国で、加害の歴史を直視しようともしない政治家が『国の顔』となった。そして就任から1カ月も経たないうちに、『台湾有事』をめぐって戦争を誘発しかねない発言をした人物が、この国の舵を握っている」。この投稿は、高市首相による「台湾有事」に関する発言を指していることは明らかであり、投稿直後から多くの批判が寄せられる事態となりました。

俳優の宍戸開氏俳優の宍戸開氏

宍戸開氏のX投稿と高市首相の「台湾有事」発言

物議を醸した高市首相の発言は、11月7日の衆議院予算委員会で飛び出しました。立憲民主党の岡田克也議員が「台湾有事への対応」について質問した際、高市首相は「戦艦を使って武力の行使もともなうものであれば、『存立危機事態』になりうるケースであると、私は考えます」と答弁。この発言に対し、中国側は態度を硬化させ、その影響で現在、中国での日本のアーティストによる公演が相次いで中止される事態に発展しています。宍戸氏の投稿は、この一連の動きを踏まえてなされたものと見られています。

ネット上の批判と宍戸氏の政治的スタンス

宍戸氏のXでの投稿に対しては、「誘発って、“防衛のため”の仮定の話をしただけでなぜ戦争になるんですか?仮になるとすれば防衛せざるを得なくなったその相手が悪いんじゃないの?」「台湾において、戦争を始めるのはどこの国だと思ってる?どこの国がどこを攻めると考えている?根本的な認識が狂ってないか?」といった、発言の意図や認識を問う疑問の声が多数寄せられています。

社会部記者によると、宍戸氏は日頃から、自民党や参政党、高市首相に対する批判的な記事のリポストを頻繁に行っており、政権批判のスタンスが以前からうかがえるといいます。また、今年7月の参院選中には、日本共産党の「山添拓参議院議員を応援する若手弁護士有志の会」のXに、山添候補者らとの写真とともに「宍戸開さんが街頭宣伝に来てくれていました。嬉しい応援!」と投稿されており、その政治的指向が注目されていました。

芸能界への影響と著名人の発言リスク

高市首相の発言が引き起こした波紋は、中国での日本人アーティストの公演中止という形で、芸能界全体にも影響を及ぼしています。もちろん、芸能人が政治的発言を行うこと自体は決して珍しいことではありませんが、多くの人々の目に触れる立場である以上、批判や反発といった“リスク”が常に伴います。宍戸氏も、こうした状況を十分に承知の上で今回の発言に至ったものと推測されています。

議論の深層:宍戸開氏の発言の真意とは

今回の宍戸開氏の政治的発言は、高市首相の「台湾有事」発言がもたらす国際的・国内的な影響、そして芸能人の社会的責任という複数の側面から、活発な議論を巻き起こしています。彼の発言の真意はどこにあるのか、そしてこの一件が今後の著名人の政治参加にどのような影響を与えるのか、引き続き注視されることでしょう。


参考文献

  • Yahoo!ニュース. (2025年12月2日). 宍戸開の政治的発言にXで議論が勃発!高市首相の「台湾有事」発言を巡って….