れいわ新選組・奥田ふみよ議員、予算委員会での発言とTikTokダンス動画が物議

12月16日におこなわれた参議院予算委員会でのれいわ新選組・奥田ふみよ参議院議員の言動が、大きな波紋を広げています。初当選後間もない奥田議員の強烈な国会発言に加え、過去のTikTokダンス動画が再び注目を集め、賛否両論が渦巻く状況となっています。

「子どもを殺す暴力政治」奥田議員の予算委員会での強烈な発言

予算委員会で自己紹介の後、奥田議員は「このまま“ほったらかし”とったら、子どもを殺す暴力政治が、そう遠くない将来にくるかもしれん」と強い危機感を表明しました。高市早苗首相に対し「子どもを戦争に行かせない」と誓わせたことで注目を集めました。

さらに、奥田議員は「主権者の皆さん! 女性初の総理だからといって絶対騙されないでください!」と呼びかけ、「自民党、裏金、泥棒した犯罪者が8人も閣僚に紛れ込んでいる。それが自民党、高市政治です」と、自民党と高市政権を厳しく批判しました。彼女はまた、「6割の市民が生活苦しいのに市民にはお米券たった3000円だけ配って、とことん市民に金を出し渋り、その一方、アメリカには桁違いの投資。主権者のみなさん! 政治はみんなのものです」とも述べ、市民生活への支援不足と対米投資の不均衡を指摘しました。

れいわ新選組の奥田ふみよ参議院議員(同党公式HPより)れいわ新選組の奥田ふみよ参議院議員(同党公式HPより)

委員長からの異例の注意と、大石晃子共同代表の擁護

しかし、奥田議員の「裏金を泥棒した犯罪者」という表現に対し、委員長から「不適切な言質があるとのご指摘がありました」と注意が入り、「速記録を調査のうえ、適当な処置を取ることといたしました」と指摘される事態となりました。

奥田議員の弁舌にネット上で賛否が渦巻く中、同党の大石晃子共同代表は奥田議員に拍手を送り、自身のX(旧Twitter)で支持を表明しました。大石氏は、「今、せいぜい高市政権にチクッと釘を刺すくらいの演出しか国会では許容されなくなっている」としながら、「この同調圧力に負けない圧を発してはじめて、言論の自由空間は出現する。その体現者が今日は #奥田ふみよ だった」と奥田議員を最大級に評価しました。

「校則廃止プロジェクト」とK-POPダンス動画の再燃

国会での発言で一躍“有名”になった奥田議員ですが、ある過去の動画がにわかに脚光を浴びています。奥田議員は3年前から「全国カルト校則廃止プロジェクト」と称して、理不尽な校則の廃止活動に取り組んでおり、その一環として自身のTikTokでダンスを披露していました。

「#奥田ふみよが踊ってみた」と題されたこの動画では、奥田議員が「ピアスは人権」と書かれたたすきをかけ、後方のダンサーが「髪型好きにさせろ」と主張。今年初の紅白出場が決まった韓国の4人組グループaespaの楽曲『Whiplash』に合わせてパフォーマンスしています。

この動画自体は「一風変わっているだけでなんら問題ない」とされていますが、aespaの中国人メンバー・ニンニンが3年前に投稿した卓上ランプの写真が原爆の“きのこ雲”を連想させると物議を醸した「きのこ雲騒動」と結び付けて、奥田議員を批判する声も多く上がっています。紅白歌合戦出場決定を機にSNSでこの騒動が再燃しており、奥田議員のダンス動画もXで拡散され続けているため、新たな“火種”にならないか懸念されています。

奥田ふみよ議員を取り巻くこれらの出来事は、国会内での政治的主張のあり方だけでなく、SNSを通じた過去の活動が現在に与える影響についても、改めて社会に問いかけるものとなっています。