対中輸出再開へ手続き前進 日本産牛肉の禁止令解除


 江藤拓農相は23日の閣議後の記者会見で、日本産牛肉の対中国輸出再開に向けて日中両政府が協定に署名したことを受け、中国側が19日付で日本の牛肉の輸入禁止令を解除したことを確認したと発表した。実際に輸出を再開するには引き続き両政府で衛生管理条件などの細部を協議する必要があるが、手続きが一歩前進したことで、来年中の再開を目指す。

 江藤氏は「中国側の動きを踏まえ、当局間の調整を加速していきたい」と語った。中国の禁止令は日本で平成13年に牛海綿状脳症(BSE)が発生した際に出されたもので、日本からの牛肉輸出はこの年から停止している。22年に日本で口蹄(こうてい)疫が発生したときにも禁止令が出されていた。

 しかし、BSEは21年を最後に発生しておらず、口蹄疫も22年には終息した。日本産牛肉の対中輸出再開への機運が高まる中、日中両政府は先月下旬、輸出再開の前提条件となる「動物衛生検疫協定」に署名。中国側も今後、手続きを加速させる方針とみられる。



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