岐阜市立中3年の男子生徒(14)が7月、いじめを受けたことを示唆するメモを残してマンションから飛び降り自殺した問題で、市教育委員会は23日、「自殺の主要因は同級生によるいじめだった」とする第三者委員会が取りまとめた報告書を公表した。教員の情報共有や連携といった組織的対応が不十分だったことで「激化を止めることができなかった」と学校側の対応を批判した。
第三者委は、2万円以上の金銭の要求やトイレの和式便器の前での土下座強要など34件をいじめと認定。「いじめは日を追うごとに激しくなった」と指摘した。いじめは生徒約100人が見聞きしていたが、第三者委の聞き取りの結果、「目撃した教員はいなかった」という。
第三者委によると、いじめは1年生の時から行われていたが、生徒が自殺する約1カ月前から激化。同級生の女子生徒が5月末、生徒が同級生からいじめに遭っていると訴えるメモを担任に渡したが、担任は管理職と共有せず紛失した。