日本銀行は23日、年4回実施する企業短期経済観測調査(短観)について、来年3月調査から円の想定為替レートに関する調査対象に対ドルだけでなく対ユーロを加えるほか、6月調査からは海外での事業活動に関する項目を追加する方針を発表した。企業の海外活動が拡大する中、景気動向をより正確に把握するのが狙い。
想定為替レートはこれまで輸出企業を調査対象にしていたが、3月からは幅広い非製造業を含む想定為替レートを設定している全企業(金融機関や持ち株会社などを除く)から調べる。
海外事業に関しては、海外で活動を行う企業グループの親会社を対象に、海外での売上高や設備投資額などについて調べる。3月に予備調査を実施し、6月調査から公表を始める。
短観は日銀が全国の企業から景気の現状や先行き、設備投資計画などを調べたもの。調査から発表までの期間が短く、最新の景気動向が分かる重要な経済指標と位置づけられている。