【青瓦台】ハリス大使の文大統領「新年の辞」批判に不快感あらわ「一国の大使が語った内容についてコメントする必要はない」[1/9]
ハリス大使は前日、文大統領が新年の辞の中で「南北軍事境界線付近での協力」をはじめ北朝鮮にさまざまな提案を行い、また金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の韓国訪問にも言及したことについて「南北関係の進展は非核化と同時に進めるべきだ」「米国との協議も必要だ」などと指摘した。2018年と19年の新年の辞とは異なり、文大統領は今年の新年の辞では北朝鮮の非核化には言及せず、南北交流に力を入れる考えだけを強調した。そのためハリス大使がこれにブレーキをかけたものと解釈されている。
さらに別の韓国大統領府の関係者も「米国大使が駐在国の大統領の語った新年の辞に反論めいた発言をするのは外交欠礼に相当する」と指摘した。しかし外交関係者の間では「米国大使が駐在国首脳の発言に反論するのは確かに外交欠礼に見えるが、一方で大統領府がこれに即座に不快感を示すのも同盟国の間では異例だ」などの指摘が相次いでいる。
文大統領が新年の辞で表明した「南北の鉄道と道路の連結」「開城工業団地再開」「金剛山観光の再開」などの構想はいずれも制裁に違反する恐れがあるため、国連安保理の理解が何としても必要だ。中国とロシアは昨年末、国連安保理に北朝鮮制裁の緩和を求める決議案を提出したが、これには米国だけでなく英国やフランスも反対の意向を明確にした。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が7日(米国時間)に報じた。英国の国連代表部報道官室は「中国とロシアが提出した決議案の草案は現時点ではプラスにならない」と明言した。
このような中で韓国統一部(省に相当)は8日「関係する部処(省庁)との緊密な協議を通じ、南北協力に向けた現実的な方策を取りまとめていきたい」とコメントした。しかし北朝鮮の宣伝メディア「メアリ」は同じ日に韓国統一部に対し「開店休業機関」「飯代分の仕事もできないただ飯食らいの機関」などと侮辱した。
鄭佑相(チョン・ウサン)記者
http://www.chosunonline.com/m/svc/article.html?contid=2020010980045
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2020/01/09 11:01