「一体何が」。10日、男性准教授が刃物で刺された名古屋市の名城大天白キャンパス。現場の研究実験棟には捜査員や大勢の大学職員が集まるなどキャンパスは物々しい雰囲気に包まれ、学生たちにも動揺が広がった。名城大の野口光宣副学長らは同日夜、記者会見を開いたが、捜査中を理由に事件の経緯などを明らかにしなかった。
同じ実験棟にいた4年生の男子学生は、サイレンの音を聞いて外に出ると、1人が救急隊員に運ばれた後、両脇を警官に固められて男が連れて行かれるのを見たという。
「男は暴れる様子もなくおとなしかった。最初はけんかだと思ったが、後から刺されたと聞いてびっくりした」と興奮気味に話した。別の男子学生(23)は「テストや卒業論文の時期でみんなピリピリしている。何があったのか詳しいことが分からず、気になる」と戸惑った様子だった。