原因調査に協力姿勢 旅客機誤射でイラン 国内ではデモ





イラン・テヘランの空港離陸後に墜落したウクライナの旅客機の残骸=8日(AP)

 【カイロ=佐藤貴生】イラン政府がウクライナ旅客機の誤射を認めたのを受け、カナダのトルドー首相は11日、「まだ答えてもらうべき多くの疑問がある」と述べて完全な原因調査を要求した。イランのロウハニ大統領はトルドー氏との電話会談で国際的な原因究明の調査を受け入れると述べた。旅客機には乗員乗客176人が乗っており、カナダ政府は57人のカナダ人が犠牲になったとしている。ウクライナのゼレンスキー大統領もロウハニ師に速やかに遺体を返還するよう求めた。ロウハニ師は謝罪したという。

 一方、イランの首都テヘランでは11日、大学の周辺などで数千人がデモを行って誤射を否定してきた政権を批判。最高指導者ハメネイ師の辞任を求め、治安部隊が催涙ガスなどで鎮圧した。デモは他の都市でも行われ、テヘランでは12日も数十人が抗議を続けたもようだ。SNSでは大通りや広場に多数の市民が集まり、「嘘つきに死を」などと叫ぶ動画が流れた。

 トランプ米大統領はデモ参加者への支持を表明。イランは昨年11月に起きた反政府デモに発砲して強制排除したともいわれ、トランプ氏は「世界が注視している」などとイラン政府に警告した。



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