架空の売買で資金を移動させる「循環取引」と呼ばれる手口で、化学大手の昭和電工(東京)のグループ会社「ビー・インターナショナル」(東京、解散)から約13億円をだまし取ったとして、警視庁捜査2課は、研削材販売会社の社長、和田清容疑者(69)=京都市左京区=と経理担当、兼近香織容疑者(39)=同市北区=を逮捕した。
逮捕容疑は平成28年11月~29年1月、化学原料の炭化ケイ素などを輸入して販売すると偽り、ビー社から計約13億円を詐取したとしている。
捜査2課によると、2人はいずれも容疑を否認。和田容疑者は「取引が架空だったことは(ビー社社長も)知っていたはずで、詐欺ではない」、兼近容疑者は「架空取引とは知らなかった」と供述している。
ビー社は30年に昭和電工の別のグループ会社と合併し、解散した。