四国電力伊方原発3号機の運転を認めなかった17日の広島高裁決定について、元東京高裁判事で中央大法科大学院の升田純教授(民事法)に話を聞いた。
「原発という高度に科学的な問題について、専門的な行政機関である原子力規制委員会が法令に基づいて行った判断に対して、専門家ではない裁判官がその決定を覆すのは、判断のあり方として問題がある。司法は行政の判断を尊重すべきであるという原則を逸脱している。今回の決定は、結論ありきでつじつまを合わせて論理をこじつけた印象だ。裁判官に応じて判断が二転三転していては、社会に対し司法の信頼を損ねることにしかならない」