米国で起訴された中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)副会長兼最高財務責任者(CFO)の孟晩舟被告(47)を巡り、米国への身柄引き渡しの可否を決める審理が20日、カナダ西部バンクーバーの裁判所で始まった。
カナダでは、他国へ身柄を引き渡す場合、問題の行為がカナダでも違法とみなされる必要がある。そのため審理では、米国での起訴内容がカナダでも罪に当たるかどうかが主な焦点となる。
孟副会長は2018年12月にカナダで拘束され、保釈中。米国の対イラン制裁を逃れるため銀行に虚偽の説明をしたなどとして、19年1月に米国で起訴された。米中貿易摩擦の象徴として拘束から1年以上が経過する中、孟副会長を巡る司法手続きは新たな段階を迎えた。
保釈中の孟副会長は、所在地を確認できる電子機器の足首への装着が義務付けられるなど、厳格な監視下に置かれている。