だまし、だまされ、家族になっていく 舞台「かげぜん」の林海象監督

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「実は娯楽作品で、けいこ場で笑いが起こっている」と話す林海象監督と、おばあさん役初挑戦の斉藤とも子(飯塚友子撮影)

「実は娯楽作品で、けいこ場で笑いが起こっている」と話す林海象監督と、おばあさん役初挑戦の斉藤とも子(飯塚友子撮影)

 詐欺師の男が、盲目の資産家未亡人の孫になりすまし、同居した結果は-。孤独な人間同士が、騙し合いの末、本物の家族になっていく舞台「かげぜん」(増沢ノゾム作)。2010年に初演され評判を呼んだ作品が、スタッフと俳優を一新、東京・紀伊国屋ホールで再演されている。

 演出を「私立探偵 濱マイク」シリーズの林海象監督が担い、物語の鍵となる盲目の老未亡人を、斉藤とも子が演じる。林監督は「すごくいい台本」と、手応えを語る。

 「人間は一人では寂しい。この作品の主人公、大吾(上遠野太洸)も、俺は独りぼっちの境遇だから、どんな悪いことをやってもいい、と思っていたが、初めて他人と暮らし変わっていく。それが、この芝居の良さなんじゃないかな」

 天涯孤独の詐欺師だった大吾は、金銭目的で盲目の老婦人みつ(斉藤)の孫になりすまし、同居を始める。大学研究者だった孫になるため、大吾は必死に物理学の知識を頭にたたき込み、つじつまの合わない会話も機転で切り抜けるなど、喜劇の要素もふんだんだ。「昔の家族ものの松竹映画みたいでしょ」と林監督。さらに大吾の婚約者(相楽伊織)まで登場し、追い詰められる展開は、確かに松竹新喜劇のようにも見える。

 斉藤演じるみつは、大吾が孫ではないと途中で気づくが、あえて「家族」のまま振る舞う。

 「台本を読み、すぐ出演したいと思いました。おばあちゃん役は、いずれやりたかった。大きなお役で、しかも盲目と難しいですが、視覚以外の感覚が研ぎ澄まされるのを感じます」

 斉藤自身、高齢者施設で勤務経験があり、それが生きていると話す。「目がご不自由だった方のお世話をさせていただいたので、その方の姿が浮かびます。共演者と目線を合わせられないので、いかに目が重要かを感じます」

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