ロス米商務長官は30日、中国を中心とした新型肺炎の拡大で「北米に雇用が戻る動きを加速させるだろう」とFOXビジネステレビで述べた。製造業が感染リスクを懸念し、中国からの生産拠点移転を後押しするとの見方を示した。
米政権は中国との貿易摩擦を背景に、企業の米回帰を促してきた。
ロス氏は中国での肺炎拡大に同情しつつも「企業はサプライチェーン(部品の調達・供給網)を見直す機会だ」と主張。重症急性呼吸器症候群(SARS)や、アフリカ豚熱(ASF)を挙げ、中国で「考慮すべきリスク要因が増えた」と指摘した。
また、クドロー国家経済会議委員長は30日、FOXビジネステレビで早期収束に向けて中国を支援する意向を示す一方、「貿易は別問題だ」と説明した。(共同)