【デモイン(米中西部アイオワ州)=上塚真由】11月3日の米大統領選で、野党・民主党の候補者指名争いの初戦となるアイオワ州党員集会が3日夜(日本時間4日午前)、州内約1700カ所の会場で始まった。共和党で指名が確実視されているトランプ大統領との本選に向けて、急進左派のサンダース上院議員(78)、中道穏健派のバイデン前副大統領(77)らが接戦を続けている。
アイオワ州の平均支持率ではサンダース氏がトップで、バイデン氏が続く。さらに、穏健派のブティジェッジ・中西部インディアナ州サウスベンド前市長(38)、左派のウォーレン上院議員(70)が数ポイント差で追いかける展開だ。
トランプ氏のウクライナ疑惑をめぐる弾劾裁判が上院で続く中での異例の集会となり、サンダース氏ら上院議員の候補は3日もワシントンで裁判に出席した。
サンダース氏は格差是正策で若者に人気を集め、全国で支持率トップのバイデン氏を追走。バイデン氏は副大統領と上院議員をあわせて40年あまりの豊富な経験が武器だ。最年少のブティジェッジ氏は世代交代を訴え、政策通としての評価が高いウォーレン氏は女性初の大統領を目指す。
民主党の指名争いは11人が出馬する大混戦で、アイオワ州の結果は、次戦のニューハンプシャー州予備選(11日)とともに今後の流れを左右する可能性がある。指名争いは6月まで続き、それぞれの州に割り当てられた「代議員」の獲得数が過半数に達した候補が、7月の党大会で正式に指名される。