新型肺炎、習氏の「体育強国」戦略に影 北京冬季五輪へ影響も

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 【北京=西見由章】中国での新型コロナウイルスの感染拡大は、国内のスポーツ界にも大きな混乱をもたらしている。今夏の東京五輪で金メダルを量産、2022年2月の北京冬季五輪を成功させ、同年秋に開かれる5年に1度の共産党大会に臨む-。習近平国家主席のそうした国威発揚のシナリオと「体育強国」戦略に狂いが生じつつある。

 中国の体育当局がまず気をもんでいるのは、東京五輪に出場する代表選手への感染リスクだ。

 中国卓球協会は6日、国際大会ワールドツアー、ドイツ・オープンに遠征していた中国選手団の帰国予定を変更し、3月3日から同ツアーが行われるカタールに直接移動すると発表した。感染防止のために国内での合宿計画を取り消し、選手たちの「密閉と監督」を強化するという。

 国家体育総局の幹部は1日、東京五輪の代表選手には1人も感染者や疑い例が確認されていないとしつつ「五輪本番を前に厳しい試練を受けている」と国営メディアの取材に語った。

 各国は中国からの渡航制限措置を強化しており、上海のベテランスポーツ記者、●(=龍の下に共)暁躍(きょう・ぎょうやく)氏は「海外でのトレーニング計画にも支障が出る」と指摘する。

 影響を受けるのは中国の選手にとどまらない。世界バドミントン連盟(BWF)は中国海南省で25日から開催予定だったワールドツアーを延期。4月には感染拡大が始まった湖北省武漢でアジア選手権が予定され、開催が危ぶまれる。いずれも各国の代表選考レースに影響する試合だ。

 中国では2月以降、バレーボールなど国内プロリーグの試合がほぼ全て延期・中止され、スポーツ界全体がマヒ状態にある。

 感染拡大が長引けば北京冬季五輪への影響も無視できなくなる。開幕まで2年を迎えた今月4日、開会式会場となる北京の国家体育場(鳥の巣)で予定されていた式典が中止された。

 さらに今月は、北京郊外で予定されていた同五輪初のテスト大会、アルペンスキー世界選手権が中止になり、内モンゴル自治区での全国冬季スポーツ大会も延期された。中国ではスキー競技人口が少なく、日本の冬季国体にあたる同大会は貴重な育成機会だ。国民の認知度が低い冬季五輪をアピールする好機でもあった。

 「感染の来襲は、北京五輪への準備を進める選手に当惑と困難をもたらした」。国営新華社通信は4日の論評でそう認めた。

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