京都アニメーション放火殺人事件で犠牲になった京都府宇治市の元同社社員大村勇貴さん=当時(23)=が、常葉大(静岡市)在籍時に描いた絵を展示する個展「ぼくの絵本 大村勇貴展」が、大村さんの出身地、静岡県菊川市のギャラリー「菊川赤レンガ倉庫」で開かれる。21~24日まで。入場無料。
菊川赤レンガ倉庫を管理するNPO法人「菊川まちいき」代表の大橋隆夫さんによると、大村さんの家族が個展の開催を希望したという。
展示されるのは、大村さんが常葉大造形学部在籍中に作った絵本で使用された絵画数十点。絵本は幼い「うーちゃん」が松崎町の自然の中を冒険する内容の「うーちゃんのまつざき」や、生物38億年の歴史を描き、動物の鳴き声などをカラフルな文字で表現した卒業制作「どっくん、どっくん」など。
大橋さんは「道半ばで命を奪われ、本当に残念だが、菊川出身の若い素晴らしい才能がいたということを、多くの人に感じてほしい」と話した。