都民ファと公明、五輪関連文書の保管条例案を提出へ


 東京都議会の都民ファーストの会と公明は12日、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が作成した文書の保管などを求める条例案を、19日開会の都議会に提出すると明らかにした。都民ファの伊藤悠都議は「事後検証のためにも資料の散逸などを防ぎたい」と述べた。

 都民ファによると、IOC(国際オリンピック委員会)との交渉記録や経費に関連する書類など、大会の文書類は組織委が管理している。大会終了後、組織委は清算法人に移行し、10年間保管するとされる。条例案では、組織委に対して文書の適切な保管・継承に必要な措置を講ずるよう求めるとともに、都の責務として、必要な指導や調整を組織委に行うよう明記する。

 組織委が作成・取得した文書類のほか、パソコン上の図面や写真などの電子データ、さらに職員のメールなども、職務に関連する場合は対象とする。特に重要な書類は都が引き継ぎ、都公文書管理条例に基づいた保管を求める。

 JOC(日本オリンピック委員会)が保管する文書についても、必要なものは継承したり、開示を要請したりするよう都に対応を促す。

 東京大会の開催経費は、現時点で総額1兆3500億円にのぼる見通しで、都の支出は組織委が実施する仮設施設の整備など5975憶円となっている。大会経費の使い道などの事後検証が可能なように、都民ファと公明でワーキングチームを設立し、条例案の中身を検討してきた。都民ファは、都議会の他会派にも共同提案を呼びかけるという。



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